阪神 投壊3連敗で4カード連続負け越し 岡田監督「伝わってこんわなあ、俺一人で怒ってるみたいやけど」

 4回、追加点を許しマウンドでぼうぜんとする伊藤将(撮影・田中太一)
 3回に逆転を許した大竹(撮影・田中太一)
 7回、投手交代を告げ、ベンチへ戻る岡田監督(撮影・田中太一)
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 「中日8-4阪神」(18日、バンテリンドーム)

 阪神は投手陣が16安打8失点と崩れて3連敗。4カード連続の負け越しとなった。岡田彰布監督(66)も空回りするチームに「あんまり伝わってこんわなあ。俺一人で怒ってるみたいやけど」とお手上げの表情。この日は大竹が3回降板。前日3失点の村上も登録抹消されるなど強固な陣容を誇った先発陣にも陰りが見えてきた。首位・広島とは5ゲーム差。リーグ連覇を目指す虎が苦境に追い込まれている。

 得点を奪うと、直後に失点を重ねた。かみ合わない投打の歯車にもどかしさが募る。岡田監督は敗戦後、苦笑いを浮かべて報道陣の前に現れた。

 「まあそんなんだって、ずーっと繰り返しやからな。やっぱり負ける時のなあ。なんかあんまり伝わってこんわなあ、俺一人で怒ってるみたいやけど。何もないやろ」

 広島と巨人に詰め寄るためにも弾みをつけたかった5位・中日との3連戦は、1勝もできずに4カード連続負け越し。結果も痛恨だが、気迫が欠けたようにも映る姿を嘆いた。

 誤算の始まりは投手陣だった。先発・大竹は左手の指に不安を抱えていたという。「大竹があかんかったら、伊藤(将)が先発やったんや。投げられるかどうか分からなかったんや。今日、最後まで」。状態を見極めた上でチーム2位の7勝を挙げている左腕をマウンドに送ったが、1点を先制した直後に3点を奪われて逆転を許した。

 それでも勝たなければいけない試合。指揮官の決断は早かった。四回に1点差に迫り、なお2死一、二塁で大竹に代打・渡辺を起用。同点は逃したが、四回からはロングリリーフをこなせる伊藤将をマウンドへ送った。

 しかし、プランはすぐ崩れた。左腕は無死からの連打と四球で満塁とし、投手の大野に左前適時打を浴びてしまう。2死後にも連続適時打で一挙4失点。岡田監督は「いや見ての通りやんか、そらおまえ。1イニングで4点やねんから」。大山のソロで1点を返した直後の六回も石黒が失点。今季ワーストタイの16安打を浴びた投手陣の崩壊が、1分けを挟んだ3連敗に直結した。

 打線は2試合連続2桁安打と状態は上向き。ただ、今度は投手陣が踏ん張れない悪循環に陥っている。先発では村上がこの日、2軍再調整となった。9勝を挙げて勝ち頭となっている才木も2試合連続で4失点以上を喫している。ベテランの西勇、ビーズリーや高橋の奮闘はあるが、踏ん張りどころを迎えている。

 4日に今季最多の8だった貯金は3まで減った。球団史上初の連覇が懸かるシーズンを、このまま失速して終えてしまうのか-。ただ昨季、圧倒的な力を見せた選手の底力はこんなものではないはずだ。20日からは京セラドームでヤクルト戦。投打一丸で現状を打破しなければ、悲願はおぼつかない。

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