【岡義朗氏の眼】木浪に攻めの気持ちと姿勢あったか 追い込まれていたのは島内

 「広島2-1阪神」(24日、マツダスタジアム)

 阪神は接戦を落とし、首位・広島とのゲーム差は「5」に開いた。六回に森下の適時打で1点差に迫り、七回に無死一、二塁の絶好機を迎えたが、木浪が痛恨の3バント失敗で無得点。元阪神コーチでデイリースポーツ評論家の岡義朗氏は木浪の姿勢、気持ちを疑問視した。

  ◇  ◇

 ゲーム差、残り試合数を考えると、連覇には勝ち続けるしか道がなくなりつつある中、阪神は痛い星を落とした。

 ポイントはやはり、七回の木浪のバント失敗だろう。安打と死球の無死一、二塁。いわば島内のミスによって得た絶好機。ここで木浪が空振りと2度のファウルで3バントを失敗してしまうわけだが、その姿勢がどうだったか。

 島内は150キロ後半の直球を投げ込む速球派。バントが飛球にならないように打球を殺そうという意識は大事なのだが、果たして木浪に攻めの姿勢があったか。どうも気持ちが引いて、逃げ腰のように見えた。

 送りバントはどうしても受け身の印象を受けるが、バッティングと同様に攻めの気持ちと姿勢を出さないといけない攻撃のひとつ。ましてこの場面、追い込まれているのは想定外の死球を与えた島内の方だった。でも、実際に攻めていたのは島内で、木浪はどうしても成功させなければならないという重圧はあっただろうが、攻めの姿勢が薄いように見えた。

 5ゲーム差。25日のカード最終戦を落とすようなことがあれば、リーグ連覇の可能性はさらに厳しくなってくる。広島の方が7試合多く残しているだけに、阪神は目の前の試合を勝ち続けていくことでしか、広島にプレッシャーを与えることはできない。

 また、同じような局面が訪れるだろうが、同じミスを繰り返さないことはもちろん、この日3安打を放った森下のような攻めの気持ちを出さなければ、ベンチのムード、選手の士気にも関わってくる。終わったことは取り戻せない。強い気持ちを持って、残り試合を戦ってもらいたい。

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