阪神・岡田監督「そら、ゲーム差よ」 逆転Vへ一戦必勝 06年猛追経験「一つずつ勝っていく積み重ねで、一番勢いに乗る」

 阪神の岡田彰布監督(66)が26日、広島市内で取材に応じ、逆転優勝への心得を説いた。2006年の経験を踏まえ、「追う方は一つずつ勝っていく積み重ねで、一番勢いに乗る」と一戦必勝を強調。チームは同日、横浜入りし、27日から長期ロードの最終カードとなるDeNA戦(横浜)に臨む。

 逆転優勝への道筋が、岡田監督には見えている。残り26試合で首位広島と4差。逆転が容易な数字ではないことは理解している。それでも、追う者の経験を知ることが自身の強みだと言う。

 「そら、ゲーム差よ。追う側も経験してるからのう。06年なんか相当追い込んだからな、最後中日を」

 18年前も連覇を目指したシーズンだった。前半戦は首位中日と1・5差で折り返したが、次第に後れを取り、残り28試合で9差まで引き離された。ここから驚異の追い上げを見せた。6連勝、5連勝、9連勝と大型連勝を繰り返し、残り4試合で中日に2差まで肉薄した。最終的に3・5差の2位でシーズンを終えたが、当時の経験が岡田監督の糧となっている。

 「追う方は一つずつ勝っていくことによって、そら、勢いついていくしなあ。だから一つ一つの積み重ねやろ。そんな計算しても、この3連戦をな、何勝何敗とか考えられへん。一つずつ勝っていく積み重ねで、一番勢いに乗る。勢いがつく感じやもんなあ」

 机上の計算に意味はない。目の前の白星を一つずつつかみ取ることがチームの推進力を生み出し、結果的に連勝へつながると過去から学んでいる。

 広島は阪神より7試合多い33試合を残しており、V争いで優位に立つと見られているが、岡田監督はその見方を否定する。「試合数多いから言うて有利でもないし、少ないから言うて不利でもない。ピッチャーが一番大変やろ。試合数あるいうことはな」と断言。残り試合が多いことによる過密日程に、付け入る隙が潜んでいるとにらむ。

 一方で阪神はローテーションの6枠を超える、潤沢な先発投手陣を抱えるのが強みであると強調した。

 「ピッチャーおるからな、やっぱり。だから(1試合で)2枚になってもできるしな。もうちょっとしたら、先発を(中継ぎ要員として)入れてもいけるからな」

 DeNA戦では村上を中10日、才木を中8日で回すなど、疲労を考慮した“ゆとりローテ”を組みながら、シーズン終盤の勝負どころでは、先発陣を惜しみなくつぎ込む構想の一端を明かした。

 2日から始まった長期ロードは9勝11敗1分けで最終カードを迎えた。3連勝なら勝ち越し、1敗でもすれば負け越しが決まるが、指揮官は意に介さない。「三つ(試合を)やって甲子園に帰ってな、そっからやろな」。最終決戦へ向けた“末脚”をためている。

 ◆2006年の岡田阪神 前半戦終了時点で、首位・中日と1・5差の2位。しかし後半開幕カードとなった直接対決で3連敗し一気に差が開いた。8月には他にも4連敗、5連敗があり最大9ゲーム差に。しかし夏の甲子園が終わりロードから戻ると8月終わりから6連勝、9月に5連勝、9連勝と驚異的な追い上げで、2ゲーム差にまで迫った。最終的には直接対決で7勝14敗1分けと大きく負け越したことが響いた。

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