「胸椎黄色靱帯（じんたい）骨化切除術」を受けた阪神・湯浅京己投手（２５）が２７日、鳴尾浜でチームに合流した。

　以前から体に力が入らなくなる状態が続いていた中、症状がひどくなったのは今年に入ってから。「痛みというより違和感というか変な感じ。正直苦しかった」と心境を口にした。右足に力が入らなくなる症状が強く、トレーニングなどをしていても感覚は悪かったという。

　原因が分かったことについては前向きに捉えられたものの、手術を余儀なくされたことに不安もあった。「最初に投げられなくなったらどうしようと。不安感とか恐怖が一番に来た」。「黄色靱帯骨化症」は、背骨付近の靱帯が骨化して神経を圧迫する国指定の難病で現役選手ではＤｅＮＡ・三嶋、中日・福、ロッテ・岩下が罹患（りかん）したが、それぞれ治療を受けて復帰。「１軍で投げている姿を見て勇気をもらった」と話した。

　この日は屋内でリハビリに努めた。「手術してすぐに足を動かしたときに右足の感じがすごく軽くて。その時に自分自身すごく感動した」と手術の効果を実感。来春キャンプでの完全復活を目指し、残りのシーズンを戦う仲間に向けて「本当に頑張ってほしい。何もできないので、どうしてもできないので、その分、来年チームに貢献したい」と力を込めた。