阪神に致命的な2つのミス 藤田平氏「何を考えて野球をやってるの?こんな大事な時季に」

 「DeNA10-4阪神」(27日、横浜スタジアム)

 ラストスパートをかけて首位浮上を目指す阪神が完敗。眼下の敵DeNAとのゲーム差が2・5に縮まった。デイリースポーツ評論家の藤田平氏は「こんな野球をしていては優勝などおぼつかない」と語り、肝心なところで出た2つの守りのミスを糾弾した。

 ◇  ◇

 この大事な時季にどうしてあんなプレーが出るのか。阪神にとっては1試合も落とせない状況ではないのか。なのに残念すぎるシーンが2度もあった。

 ひとつは初回だ。二死一、二塁で三遊間の当たりをさばいた木浪が三塁へ送球したが、佐藤輝がベースカバーを怠った。ちゃんとカバーしていれば楽に封殺できてチェンジだった。

 自分が処理できる範囲の打球ではないと判断したら、すぐにベースに入らないといけない。ひとつのボールに対して次に何が起こるか。自分は何をすべきか。まったく体が反応できていない。こういうことはコーチの指導範囲を超えたもので、金を稼いでいるプロなら反応して動けて当然だろう。

 もうひとつは三回。一死一、二塁から牧が投ゴロを打ったが、併殺を取れなかった。これは中野の二塁ベースへの入りが遅れたため、伊藤将の送球のタイミングがズレたからだ。投手方向への打球で、中野の体も二塁ベースへ流れていたはずなのに、しっかり反応できていなかった。

 今年の中野はこういう動きの遅れが目立つ。遅いから併殺が崩れる。ゴールデングラブ賞を取ったほどの選手なのに。大事なところでも悪い動きが出ている。

 守備の2つの痛いプレーの直後に、いずれも宮崎に適時打を浴びた。普通にやっていれば無失点で切り抜けていたところだ。

 この試合はビーズリーの発熱によって、急きょ伊藤将に先発が回ってきた。24日の中継ぎ登板から中2日。なのにバックが盛り立てるどころか足を引っ張る始末では悲しすぎる。

 何を考えて野球をやっているのと、疑問に思われても仕方がない。集中力なのか気合いなのか。今年は勝てるゲームをよく落としているが、原因はこういうところにもある。

 終わってみれば大敗だったが、序盤から動きや流れは悪かった。とても優勝を争っているチームには見えなかった。

 台風が接近していて2、3戦目はどうなるか分からないが、こうなると勢いを与えたDeNAに全部やられる可能性すらある。それほどまずい試合内容だ。

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