「ＤｅＮＡ３－２阪神」（２８日、横浜スタジアム）

　阪神は競り負けて連敗を喫し、３カードぶりの負け越しで４位・ＤｅＮＡに１・５ゲーム差に迫られた。首位・広島が勝ち、ゲーム差は今季最大に並ぶ５に。巨人、オリックスで活躍したデイリースポーツ評論家の谷佳知氏はプロ初本塁打を放った井上広大外野手に「起爆剤」となることを期待した。

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　主力選手の力だけではなかなか苦しい状況を打開ができない時がある。首位・広島に５ゲーム差となり、４位・ＤｅＮＡに１・５ゲーム差と追い上げられている中、起爆剤がほしい。チームを勢い付けてくれる若い力が必要だ。

　六回にプロ初本塁打を放った井上はまさにその候補だ。東のような左腕に右打者が対した時、内側に入ってくるボールをどうさばくかがポイントになるが、真っすぐを見事に捉えて左翼ポール際に運んだ。長打力に欠ける阪神打線にあって、ロングヒッターの資質を備えた井上は魅力的な存在だ。

　井上の本塁打が出た瞬間、ベンチも活気づいていた。若い選手が必死にプレーして結果を出すと、チームに勢いが出る。そこに主力が乗っかっていけると、さらに勢いが増し、連勝ができるようになってくる。現在の巨人で言えば、浅野。彼が起爆剤になっている。

　井上、そして七回に代打安打を放った小野寺。若い選手にはチームが苦しい状況にある今を、チャンスだと思ってもらいたい。その一打で流れを変えてほしい。