阪神 岡田監督から異例の助言もらった桐敷「もっと強気に攻めていけと」 石井と確認「そこは大丈夫」

 台風で新幹線が遅れ、才木(右)らと待機する桐敷(撮影・田中太一)
 (左から)桐敷と石井に話をする岡田監督=28日、横浜スタジアム
 急きょ帰阪となり、混雑するきっぷ売り場で順番を待つ桐敷(左)と才木(撮影・田中太一)
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 阪神・桐敷拓馬投手(25)が29日、新横浜から移動し、岡田監督の金言を生かした攻めの投球で腕を振ることを誓った。前日の練習中、石井とともに直立不動で将の助言に耳を傾け、1回を無失点に抑えた左腕。今季はリーグトップの56試合に登板し、同1位タイの32ホールドをマーク。“スペードのエース”は最後までフル稼働する意気込みだ。

 岡田監督の金言は鉄腕左腕の心にしっかり届いていた。新横浜駅に現れた桐敷はスッキリとした表情で口を開いた。

 「簡単に言ったら『もっと攻めていけ』みたいな。球は悪くないんだから、もっと強気に攻めていけということは言われました。場面とか状況にもよりますけど、内気になったらダメだと思うので、攻める気持ちは必要だなと思いました」

 前日の練習中、石井とともに指揮官に呼ばれた。岡田監督がグラウンドで選手に助言を送るのは珍しく、桐敷も「そんなに監督から直接というのはなかったので。初めてでした」。2人は直立不動で言葉に耳を傾けた。

 「あとはちゃんと腕を振って投げろっていうことですね。変化球も、真っすぐもそうですけど。振れてないってわけではないですけど、もっと攻めていけよというのは言われました」

 絶妙なタイミングだった。その前日、27日・DeNA戦では1点ビハインドの七回に登板した石井が3失点。桐敷も22日・ヤクルト戦で同点の九回に3点を失い、敗戦投手となっていた。シーズン終盤を迎え、リードした場面だけでなく同点、僅差のビハインドでの登板も増えている。

 セットアッパーを担う今季はここまではフル回転。桐敷の56試合登板はリーグトップで、32ホールドは同トップタイ。もちろん疲労はあるだろう。それでも残り24試合、攻めの投球を見せてほしい。逆転Vへ、スペードのエースの復調が欠かせないからこそ、岡田監督も直接、熱いメッセージを送ったに違いない。

 「大智(石井)さんとも話して、お互い監督が言っていることを理解してという感じだったので、そこは大丈夫でした。この1日の休みと明日、あさっても(試合が)できるか分からないですけど、ここからまた頑張ろうと思います」

 28日・DeNA戦では2-3の九回を1回無失点に抑え、復調気配を見せた。夏のロード最終戦が中止となり、心身共にリフレッシュ。攻めの投球を展開し、巨人打線に立ち向かう。

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