「阪神－巨人」（３１日、甲子園球場）

　阪神の佐藤輝明内野手が２点を追う六回に逆転の１１号３ランを放った。

　２死から森下が安打で出塁すると、続く大山は死球で好機を広げた。佐藤輝はカウント１－１から低めのボールをすくい上げるようにとらえた。打球は左中間スタンドに飛び込み、長期ロードから戻ってきた甲子園のスタンドが大歓声で沸き返った。

　阪神打線は六回まで巨人・戸郷に対し、三塁を踏めない状況が続いていた。佐藤輝自身も２三振を喫するなど、かなり攻略するのが厳しい状況だった。

　それでも２死からクリーンアップで好機を作り、一振りでひっくり返してみせた阪神。首位・巨人を追走するには直接対決で絶対に負けられない状況だけに、大きな一撃となった。さらに前川、梅野が連打で好機を作り、木浪のタイムリーで４点目を奪ったところで戸郷をＫＯ。スタンドには歓喜の六甲おろしが鳴り響いた。

　阪神は初回に才木が５連打を浴びて２点を失った。リベンジしたかった打線も大山の死球を挟んで５連打を浴びせ返した形となった。