阪神・佐藤輝 起死回生の戸郷撃ち逆転V3ラン 甲子園8連勝で首位接近4・5差

 「阪神4-2巨人」(31日、甲子園球場)

 強い虎が帰ってきた。夏の長期ロードを終えて、30日ぶりに本拠地に戻ってきた岡田阪神は佐藤輝明内野手(25)の逆転3ランで連敗を2で止めた。これで甲子園では2015年以来9年ぶりの8連勝。首位・広島とは4・5ゲーム差となった。虎党の大声援を受ける甲子園では14試合が残っている。逆転アレンパに向け、地の利も生かして勝利を重ねていく。

 さんさんと輝く一発が、30日ぶりに猛虎が戻った聖地のボルテージを最高潮に高めた。台風10号の影響とみられる追い風にも乗せた、佐藤輝の11号逆転3ラン。「いいピッチャーから打てたのでうれしいです。歓声は本当に力になりますし、すごいと思います。やっぱり最高ですね」。9年ぶりとなる甲子園8連勝を“戸郷撃ち”で演出した。

 2打席連続で変化球に三振に倒れ、迎えた第3打席だ。五回までチームは1安打に抑えられていたが、六回に潮目を変えた。2死走者なしから森下の中前打、大山の死球で巡ってきた一、二塁の絶好機。「チャンスだったので、軽く捉えて1点返せればいいかな」とツートンカラーのバットを構えた。

 12打席連続凡退中だったが、甲子園での巨人戦打率は・375とあって、4万2594人で埋まった客席の期待が高まる。カウント1-1から低め直球を完璧にすくい上げた。高々と舞い上がった打球は風にも乗って、左中間スタンドへ飛び込んだ。

 「ちょっと外寄りだったので、いい感じで打てた。いいバッティングができたと思います」。一塁を回って右手を突き上げると、ファンの熱気を感じながらダイヤモンドを一周。両手を力強く打ち鳴らしてから、勝ち越しのホームを踏んだ。

 後半戦に入って打撃フォームを、右足をほとんど上げずスタンスを狭める形へ変えた。「(体が)あんまり前にいかないように」と狙いを明かす。コンタクトを重視した“策”にも見えるが、「試合でちゃんと当たれば長打にはなるので、そこを意識する方が大事かな」とスラッガーの矜持(きょうじ)も忘れない。巧打で逆方向へと運んで、値千金のアーチをかけた。

 秋風を感じるにはまだまだ早い。広島に入れ替わった首位とは4・5ゲーム差と半歩縮まった。昨年9月は打率・344、7本塁打、23打点とリーグ制覇に大貢献だった佐藤輝。「六回も2アウトからつないで取った4点だったので、勢いがつくと思います。みんなでつないでいい点の取り方ができたので、しっかり乗っていける」。月が変わっても、逆転Vへ白熱のペナントレースを最後まで戦い抜く。

 ◆9年ぶり!甲子園8連勝!! 甲子園8連勝は9連勝を記録した2015年6月3日・ロッテ戦~同28日・DeNA戦以来、約9年ぶり。今季甲子園の勝敗成績は29勝17敗2分けで勝率・630に。

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