阪神・岡田監督 降雨コールド判断に怒り「消化試合ちゃうんやから」

 ベンチから引き揚げる岡田監督(撮影・田中太一)
 8回、中断となりグラウンド見つめる岡田監督(撮影・田中太一)
 7回、投手交代を告げる岡田監督(撮影・中田匡峻)
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 「阪神1(降雨コールド)3巨人」(1日、甲子園球場)

 聖地にたたきつける雨粒が、岡田阪神の追撃に水を差した。試合中盤に降り出した雨は次第に強さを増し、七回裏終了後に試合が中断。20分後、無情にも降雨コールドゲームが宣告された。

 試合後の岡田監督は会見の場に姿を見せず。クラブハウスへの通路を歩きながら、いら立ちを隠そうとしなかった。

 「しゃべる気にもならん、しゃべる気にもならんよ。消化試合ちゃうんやから。台風の雨やろ?3試合中止にしてるところもあるのに。(天候について問われ)天候って、台風で中止にしてるやないか。何言うてんねん、この天気やろ、台風」

 野球規則では「球審はプレイを中断した後、少なくとも30分を経過するまでは、打ち切りを命じてはならない」と規定されている。一方でセ・リーグのアグリーメントでは「試合続行が不可能と思われた時には、30分を待つことなく、試合を中止することができる」と定めている。

 この試合では30分を待たずに終了となった。残る2回の攻撃に逆転を懸けていた岡田監督にとって、早すぎると思えた打ち切りの判断に、納得がいくはずもない。シーズンが大詰めを迎え、一戦一戦の重みは序盤戦とは比べものにならない。その思いが「消化試合ではない」という言葉に表れたのだろう。

 “たられば”だが、同点の七回に2点を失っていなければ引き分けに終わっていた可能性もあった。無死一塁から吉川が三塁線へ転がしたセーフティーバントを、佐藤輝が一塁へ悪送球。両リーグ断トツで自己ワーストとなる21個目の失策を記録した。一、三塁とピンチは広がり、さらに佐藤輝を狙い撃ちしたような小林のセーフティースクイズで3点目を失った。

 雨の影響もあった中での難しいプレー。佐藤輝は「しっかり投げたかったです。言い訳にできないので、またしっかり練習したい」と懸命に顔を上げた。

 甲子園の連勝は「8」で止まり、首位広島とは今季最大の5・5差、2位巨人とも5差と上位の背中が遠のいていく。追いすがるためにも歩みを止めるわけにはいかない。

 ◆試合挙行・続行の可否の決定 セ・リーグアグリーメントの第27条(2)で「試合開始後は試合続行の可否の判断は審判員が行う」と定めている。また、同第27条の「参考」として、野球規則細則「審判員のとるべき措置」の11C「観衆が雨を避ける施設がない競技場の場合に、降雨が激しく、試合続行が不可能と思われたときには、30分を待つことなく、試合を中止することができる」を付記している。

 ◆8月27日からは連盟管理節 セ・リーグアグリーメント第5章第14条は「第4クール20節以降を連盟管理節とする」と定めており、8月27日以降の試合は連盟管理節/連盟特別管理試合となっている。試合挙行の可否の決定などは連盟管理となり、1日の巨人戦を行うかどうかの判断も球団ではなく、セ・リーグが最終決定権を持っていた。

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