阪神・高橋遥人 1032日ぶり聖地帰還 防御率0点台の“高橋対決”制す!「先制点は与えないように」

 練習中、明るい表情を見せる高橋
 登板へ向け、キャッチボールで調整する高橋(撮影・北村雅宏)
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 阪神の高橋遥人投手(28)が2日、甲子園で行われた投手指名練習に参加し、約3年ぶりの甲子園での先発登板に意気込んだ。3日・中日戦は同姓の高橋対決。チームは首位・広島と今季最大の5・5ゲーム差と逆転優勝へ崖っぷちの状況。復帰後2連勝中の左腕が聖地の声援も味方に、再びチームを救う快投を見せる。

 1軍の甲子園のマウンドに遥人が帰ってくる!満員のスタンドから降り注ぐ拍手と歓声。約3年ぶりに目に焼き付ける光景に高橋は思いをはせながらも、“らしさ全開”で思いを明かした。

 「久々に1軍で甲子園投げられることの幸せを感じながらとかはないと思うんですけど。緊張してると思うので。今日までは『甲子園や!』っていう感じするんですけど、当日になったらそういう余裕もないと思う。球場関係なく試合に集中できればなと思います」

 1軍では21年11月6日のCSファーストS・巨人戦以来、1032日ぶりとなる甲子園での登板。「ホームグラウンドなので特別」と思い入れが強いだけに緊張もある。ただ「プロに入って一番投げてきたマウンドだと思うので、投げ辛さを感じたことはない」と力を発揮できる場所でもある。

 投げ合うのはくしくも同じ名字の高橋宏。今季17試合で11勝2敗、防御率0・98の好投手との対決になる。そんな右腕について「すごすぎるので」と高橋。チームも今季2試合で0勝1敗、対戦防御率1・20に抑えられている相手だが、気負いはない。

 「僕はバッターと対峙(たいじ)するので、あまり相手ピッチャーは意識していない。けど、先制点は与えないように頑張りたい」。1軍のレギュラーシーズンで中日戦に登板するのは21年10月21日(甲子園)以来なだけに、初対戦の打者もいる。「(打線に)切れ目のないイメージもある。上位、クリーンアップは長打もあると思うので。リスクのないボールをしっかり選んで、攻めるところは攻めていきたい」と慎重かつ大胆に挑み、“高橋対決”を制する。

 チームは1日・巨人戦で敗れ、残り22試合で首位・広島とは今季最大の5・5ゲーム差に。連覇へ厳しい状況の中、より一戦一戦の重みが増してくる。肘や肩の度重なる手術からの復帰後2試合はいずれもチームが敗戦した翌日に投げ、勝利に導いてきた。

 “救世主”は謙虚ながらも力強く誓った。「まだ(1軍登板は)2試合ですし、下(2軍)でもたくさん投げたわけじゃないんですけど。大事な時期だと思うので、まずは試合をつくるというのと、勝てる確率が上がるようなピッチングができれば」。慣れ親しんだマウンドで、大声援を力に勝ち星をたぐり寄せる。

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