阪神・岡田監督 采配ズバリ 技ありバスター、小技も絡め高橋宏攻略 甲子園対中日戦負けなし9戦8勝
「阪神4-1中日」(3日、甲子園球場)
好投手・高橋宏攻略の糸口は鮮やかなバスターからつかんだ。阪神は二回無死一、二塁。梅野はバントの構えから3球目はヒッティングに切り替える。打球は高いバウンドで猛チャージしていた一塁手・石川昂の頭上を越えて右前へ。無死満塁として、木浪の先制打を呼び込んだ。
「うまくやりましたね」と指揮官はニンマリ。サインかとの問いには「そら分からん、明日もあるから」と伏せたが、「高橋に今年もずっと抑えられていたんで、先制点を取れたのが大きかった」と二回の攻撃を勝因に挙げた。
2-0の七回は無死二塁から代打・熊谷を送り、バントで1死三塁に好機を広げた。「きつい場面ですけどね。タッチプレーなので。役割をきっちりやってくれました」と指揮官。近本のダメ押しタイムリーへつながり、今季の甲子園での中日戦は9試合で8勝1分け。自身は監督通算726勝目で大沢啓二を超えて歴代19位に浮上した。
この夜は首位・広島、2位・巨人がともに敗戦し、首位と4・5ゲームに迫った。連覇へ厳しい立場に変わりはないが、百戦錬磨の名将はドシッと構え、逆転Vのシナリオを描いていく。
◆岡田監督勝利数歴代19位に 阪神が今季60勝目。これで岡田監督はオリックス時代の195勝と合わせて監督通算726勝目。大沢啓二の725勝を抜き、中西太の748勝に次ぐ歴代19位となった。1位は鶴岡一人の1773勝。