阪神・ビーズリー 魂の7勝目 右足に打球直撃も志願続投5回82球「アドレナリンがしっかり出ていた」

 「ヤクルト1-9阪神」(6日、神宮球場)

 柔和な笑顔の裏に不屈の闘志を隠し持つ。阪神・ビーズリーが打球直撃の痛みに屈せず、気迫の82球で7勝目を挙げた。

 「アドレナリンがしっかり出ていた。痛みというよりも(自身への)怒りとか、そっちのアドレナリンが勝っていたので、何とか耐えられた」

 予期せぬアクシデントに襲われたのは1点リードの三回だった。先頭・西川の打球が右ふくらはぎ付近を直撃。苦悶(くもん)に顔をゆがめ、たまらずその場にうずくまった。三塁側ベンチから安藤コーチやトレーナーがマウンドに駆け寄り、右腕は足を引きずりながら治療のためベンチへ下がった。場内が騒然とする中、ブルペン陣が慌ただしく準備を開始した。

 幸い大事には至らず、治療を終えると投球を再開。直後のプレーでは、長岡の一ゴロに全力疾走でベースカバーに入り、アウトを取った。気持ちのこもった姿に、虎党からは大きな拍手と歓声が送られた。サンタナには四球を与えたが、村上を空振り三振に仕留め、最大の難局を乗り越えた。

 二回には中村への死球の後、帽子を取って頭を下げた。「狙って絶対に当てたりしない。申し訳なかったなと思って謝った」。米国には死球を当てて謝罪する文化はない。助っ人として異例の行動にビーズリーの温和な人柄が色濃くにじんだ。

 登板予定だった8月27日・DeNA戦(横浜)を発熱で回避。中20日の先発だったが、得意の屋外球場で心地よく腕を振った。今季、屋外では無傷の8戦6勝。ヤクルト戦も3戦3勝とした。

 岡田監督はビーズリーを抹消しないことを明言。次戦は15、16日に甲子園で行われるヤクルト戦に向かう見通しとなった。「監督さんがいってほしいところでいつでも準備はできている」。そう言って浮かべた笑みには自信が満ちていた。

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