「ヤクルト１－９阪神」（６日、神宮球場）

　少し表情を緩め、また引き締めた。阪神・大山が大きな追加点を挙げて仕事を果たした。「１球ストライクで余裕がある場面だったんで、自分の狙い球を。準備をして思い切っていきました」と納得の一打を放った。

　１点リードで迎えた五回。無死二、三塁からサイスニードの暴投で３点目が入った後、カウント３－１から直球を強振。三塁線を痛烈に破る適時二塁打をマークした。さらに続く佐藤輝の中前打で激走。５点目のホームを踏んだ。

　初回は先制し、なお１死二塁から中前打を放ち、好機を拡大した。三回１死二塁は遊ゴロに倒れたが、六回２死一、三塁では四球を選んで出塁。粘りを見せて佐藤輝の満塁弾を呼び込んだ。

　最終打席を除いて全打席が得点圏だった。日頃から「打順は関係ない」とどの場面でも冷静を保つ。この日も回ってきた打席で見事に結果を残した。

　チームは１３安打の猛攻で９得点。「やっぱり何点取ってもいい」とうなずいた。それでも「いい攻撃はできたと思いますけど、今日は今日で終わるんで。また明日、ゼロから頑張りたい」とおごることはない。気持ち新たに、次戦も勝利の一撃を放つ。

　◆佐藤輝＆大山の打点そろい踏み　佐藤輝と大山の今季打点そろい踏み１３度目で全勝中。９月は４日の中日戦に続いて２度目となった。