【佐藤義則氏の眼】阪神・才木 名実ともにリーグを代表する投手になりつつある 初めて規定投球回到達、ベンチの信頼の大きさ

 「ヤクルト0-6阪神」(7日、神宮球場)

 阪神がヤクルトに快勝し今季3度目の5連勝で今季最多タイの貯金8とした。初回に森下が先制適時二塁打、大山も中前へのタイムリーで続くと、1死一塁から佐藤輝が2試合連続の13号2ランで一挙4得点。九回に大山がダメ押しの14号2ランを放った。先発の才木は6回8安打無失点で自己最多更新の12勝目。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は才木について「今や名実ともにリーグを代表する投手に」と評価した。

  ◇  ◇

 才木は立ち上がり、少し制球に苦しんでいた感じだったが、徐々にらしさが出た投球だった。球審にも助けられた。二回1死満塁で中村に対してカウント3-1からの5球目、内角への直球はかなりボールくさかったが、ストライクの判定。押し出しを免れ、ここを無失点で切り抜けられたことが大きかった。

 4番・サンタナには3安打を浴びたが、すべてイニングの先頭で打たれたもの。相手打線を分断し、打率リーグトップのサンタナの前に走者を置かなかったことも無失点投球につながった。

 初めて規定投球回にも到達した。先発が中6日で投げる今の時代、毎回5、6回で交代しているようでは規定投球回には届かない。しかも阪神は強力な救援陣がそろってる中で、この時期にクリアしたということは、それだけいつも長いイニングを投げている証拠であり、ベンチの信頼の大きさも示している。

 勝ち星も12勝でトップの菅野に1差。今や名実ともにリーグを代表する投手になりつつある。残りの試合も全部勝つつもりで、ぜひ最多勝のタイトルを狙ってほしい。

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