阪神5連勝 佐藤輝2戦連発13号2ラン ドラ1中軸そろい踏み打、初回いきなり4得点 首位キッチリ追走2・5差変わらず

 「ヤクルト0-6阪神」(7日、神宮球場)

 勢いが止まらない。阪神は初回、2点を奪ってなおも1死一塁から、佐藤輝明内野手(25)が2戦連発となる左中間への13号2ランを放った。森下、大山の適時打に続いた一発で、初回から“ドラ1クリーンアップ”が打点そろい踏み。今季3度目の5連勝を導き、貯金は今季最多タイの8となった。上位2チームが勝利し、首位・巨人とのゲーム差2・5は変わらないまま。頼れる男が、逆転Vへとチームをけん引し続ける。

 もう驚くことはない。佐藤輝がまた打った。神宮の夜空に放った、2試合連続の豪快弾。「いい感触でした」。虎党を酔わせ、高橋をぼうぜんとさせた。これまた逆方向。強く、鮮やかなアーチを描き、大逆転でのアレンパへ望みをつないだ。

 初回。森下、大山の連続適時打で2点を先制した直後だった。「もっと追加点という気持ちでいきました」。初球の直球をファウルにし、続くスライダーをガツン。まだ初回だからか、表情はほとんど変えずにダイヤモンドを駆けた。「ファウルになったのもいいスイングができてました」。2、3打席目は貫禄の四球。相手左腕との対決を完全に制した。

 2得点では終わらせなかった一発。岡田監督も「2点で終わるのとな、次の2ランというのは大きいよな」と評価した。ドラ1クリーンアップの打点そろい踏みは今季11度目で全勝。大山とのアベック弾は今季2度目となった。3人が打てば勝つ。大事な9月に突入し、それを証明している。

 4試合連続打点で今季63打点。打点トップの巨人・岡本和に5差まで縮め、打点王のタイトルも可能性が出てきた。「トップ争いできるぐらい、もっともっと打点を稼ぎたいなと思います」。また一つ、大きな目標を定めた。

 新人時代、21年の9月は1安打すら打てなかった。屈辱を味わい、年齢を重ねるごとに進化している。昨季は9、10月で打率・356、9本塁打、29打点。今季も6試合で打率・350、2本塁打、10打点とロケットスタートを切っている。

 成長の証しはバットの消費量にも表れている。1年目は何度も何度もバットを折られた。昨季からは木の材質を変えたわけではないが、明らかに減少。これも力任せではなく、軽く振ることが要因になっている。「年間のバットの本数は半分以下になってるんじゃないですか」とミズノの担当者。環境にも優しい男になっていた。

 チームは今季3度目の5連勝で、今季最多タイの貯金8。首位の巨人が劇的なサヨナラ勝利を収めて、2位の広島も連敗を止めた中、快勝で優勝争いに食らいついた。ヒーローインタビューでは「負けられない戦いが続きます」とファンの声援を求めた。誰も諦めていない。「打て、輝明」という声が響く限り、勝利だけを追い求める。

 ◆ドラ1クリーンアップ打点そろい踏みは11戦全勝 森下&大山&佐藤輝のドラ1クリーンアップの打点そろい踏みは今季11試合目で全勝。9月は前日6日のヤクルト戦に続き既に3度目。また、大山&佐藤輝の打点そろい踏みは今季14試合目で全勝。大山&佐藤輝のアベック弾は今季2度目で前回の8月21日・ヤクルト戦に続き連勝となった。

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