阪神・高橋遥人「目の前の試合作りたい」アレンパへカギ握る無双左腕 あと3戦登板も!逆転Vへ逆算ローテ

 阪神は10日・DeNA戦から逆転優勝へ向けて甲子園7連戦に臨む。勝負どころを迎える中、高橋遥人投手(28)が今後は中9日でローテを回る可能性が9日、浮上した。復帰から3戦3勝と“救世主”となっている左腕は、多ければあと3回登板することになる。この日は甲子園での投手指名練習に参加し、中9日で先発予定の13日・広島戦(甲子園)に向けて調整した。

 9月だというのに、甲子園も残暑が厳しい。強い日差しが照りつけ、温度計は30度を優に超えていた。高橋は大量の汗を流しながら、復帰後4度目の登板に向けて調整。「先発投手としての役割をしっかり果たせるようにしたいです」。登板を重ねるごとに、言葉も頼もしくなってきた。

 前回登板の3日・中日戦(甲子園)で7回3安打無失点と好投し、無傷の3勝目。登板後は初めて登録抹消されず、10日からの甲子園7連戦の4戦目となる13日・広島戦に、中9日で先発することが濃厚となっている。「向こうもそれなりに僕のことを分かってくると思うんで、対策してくるのかなと」。1・5差の2位・広島とは3度目の対決。負けられない一戦を前に警戒心を強めた。

 とはいえ、今季は8月11日・広島戦(京セラ)で復帰後初勝利。同23日はマツダスタジアムでも勝ち、今季の同戦は2試合で2勝、防御率0・82。計11回0/3で8安打1失点しか許していない。当然、データも集まっているだろう。それでも、やることは変わらない。「自分の球を投げなきゃ始まらない」と真っ向勝負を誓った。

 1軍復帰戦からイニング数も1回ずつ増えている。「内容的にはちょっと上がっている」と確かな手応えもある。「先頭打者を出さないっていうのは大事」。基本に立ち返って、上位球団に食らいつきたい。

 13日に好投すれば、再び中9日で23日の巨人戦(甲子園)での登板が有力。その後も中9日なら最終戦の10月3日・DeNA戦(横浜)に登板することができる。復帰から3戦3勝と無双中。帰ってきた左腕が6戦6勝となれば、おのずと「連覇」の2文字が見えてくる。先発陣で屈指の安定感を誇る高橋を軸とし、逆転Vへの逆算ローテを組むことになりそうだ。

 だからといって、高橋が気負うことはない。本人も平常心を強調した。「僕は最初から投げて、この順位をつくり上げたわけではない。皆さんの頑張りだと思うので。一試合一試合、目の前の試合を作りたい」。一戦必勝の精神でマウンドへと上がる。

 チームは8日のヤクルト戦(神宮)で連勝ストップとなったが、首位の巨人とは2・5ゲーム差。まだまだ球団史上初の連覇は諦めていない。「1軍で試合を重ねられていることは良かった。充実感はある」。残りのシーズンを全力で戦い、充実感を達成感に変える。

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