阪神・近本 鯉粉砕の4打点 勝ち越し2点適時打&2度押し出し四球「しっかりつなげたのが良かった」

 「阪神7-3広島」(13日、甲子園球場)

 ウイニングボールをキャッチした阪神・近本光司外野手は、表情を崩すことなく勝者の列に向かって、高橋に手渡した。勝ち越し打と二つの押し出し四球で4打点。「ヒットも出てましたし流れ的にもこっちに来てたので、そこで僕もしっかりつなげたのが良かったと思います」。5タコに終わった11日・DeNA戦(甲子園)から一転、2位浮上がかかった一戦で責務を果たした。

 下位打線のチャンスメークを、上位で仕留める-。昨季の猛虎打線が得意とした攻撃パターンが、連覇への正念場で“完全復活”している。その象徴が同点の四回。梅野の四球、木浪の内野安打に、高橋が犠打を決め、2死二、三塁で打順が巡る。自身の打席ではこの日初めての内角直球を初球撃ち。打球はピッチャー返しで中前へ抜けた。

 「ある程度打ちに行くと決めたら、インコースもアウトコースもどっちも手を出してたと思うので、ストレートであろうと変化球であろうと、タイミングがあってたのが良かったのかな」。冷静に分析した勝ち越し2点適時打。6年目までの通算安打で歴代1位の巨人・長嶋茂雄まで、あと7本とカウントダウンを進めた。直後には18個目の盗塁もきっちり決めた。

 選球眼も光った。二回と五回に押し出し四球。いずれもカウント3-1から見極めた。「3-1だったんで、いこうかな、やめとこうかな、いこうかなと思ったらフォアボールでした」と“葛藤”の結果、2打点を積み上げた。

 兵庫県で生まれ育ち、甲子園は身近な存在だった。野球観戦に訪れたこともあり「自分のことよりも、アリアスがホームラン打った試合は覚えてる。それの方が大きいかな」。聖地での忘れ得ぬ興奮の記憶が、今でも脳裏に焼き付く。

 かつてはスタンドから見つめていたが、ヒーローインタビューで大歓声を浴びる立場へと変わった。「本当に大事な試合が続くんで、僕たちもしっかり頑張るんで応援よろしくお願いします」。虎党と気持ちを一つに、奇跡への道を進む。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス