阪神・森下 4戦連発 もん絶死球なんの「踏み込んでいかないと打てない」トドメの一撃で8試合連続打点

 「阪神7-3広島」(13日、甲子園球場)

 肝が据わっている。阪神・森下翔太外野手はスタンドの熱狂を全身で味わうように、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。自己最長を更新する4試合連続本塁打。メンタルの強さを感じさせるダメ押し弾だった。

 六回無死で中崎の直球が左肩付近に直撃。あわや頭部死球の危ないボールだった。その場に倒れ込んでもん絶。それでもプレーは続行した。

 次打席は七回2死。「怖くないかって言ったらそんなことはないけど、踏み込んでいかないと打てないので。もう1球当てられてもいいくらい踏み込んで、という気持ちだった」。カウント1-1から大道の真ん中低めへの148キロ直球を捉えた。死球の影響を感じさせない、いつものフルスイングで左中間へ123メートルの放物線を描いた。

 日々の細かな修正が結果につながっている。「構えでの力の入れ方とかも日々、ちょっと変えたりしている」という。前半戦は「(力を)入れすぎていた部分があった」と振り返るが、打席を重ねる中で程よい感覚をつかんだ。「より芯に当てられている感覚もあるし、打球の質がちょっと変わった。ドライブ傾向がなくなってきて、バックスピンかかるような形は増えた」。無駄な力を抜けるようになったことがアーチ量産の一因だ。

 自己最多の月間4発で、8試合連続安打&打点に伸ばした。69打点はリーグ3位。「野手が打った方がピッチャーも投げやすい環境ができると思うので。ピッチャーが100%、120%の力を出せるような形で投げさせてあげられれば」。逆転Vへのキーマンは頼もしく言い切った。

 ◆阪神選手の4試合連発 森下が4試合連続本塁打を放ち、阪神選手では16年・江越大賀以来、8年ぶりとなった。なお、最長はNPB最長タイでもある7試合連続で86年のバース。

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