阪神・茨木 プロ初完投「これを自信に次も」低めへの意識徹底 粘投9安打3失点で6勝目

 完投勝利を挙げた茨木(撮影・北村雅宏)
 完投勝利を挙げ、笑顔で引き揚げる茨木(右)=撮影・北村雅宏
 7回、三者凡退に抑え、笑顔を見せながらベンチに戻る茨木(撮影・北村雅宏)
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 「ウエスタン、阪神16-3くふうハヤテ」(13日、鳴尾浜球場)

 最後の打者を打ち取ると、思わず笑みがこぼれ出た。阪神・茨木秀俊投手が9安打3失点でプロ初完投し、6勝目を挙げた。それでも「最後打たれてしまったんで、もう少し練習が必要かな」と最初に口から出たのは反省の言葉。高みを目指すストイックな右腕らしい一言だった。

 前日の宣言通り、初回からギアを上げた。先頭からこの日最速となった146キロの直球などで攻め、ゾーンいっぱいの見逃し三振。続く大山に右前打を許したが後続は遊ゴロと二ゴロで仕留めた。途中の疲労もあり四回、九回はともに連打で失点。ただ「力を抜いてリリースだけ力を入れたんで、そこで工夫できた」と前向きに振り返った。

 前回3日のウエスタン・広島戦では5回4失点と立ち上がりなどの自身の課題が浮き出た。「リリースのタイミングがバラバラだったので、上からたたくイメージで」とフォームを改善。低めへの意識を徹底することで無四死球で抑えた。

 「これを自信に次もしっかり投げられるように」。引き揚げる際には、心地いい疲労感に、にんまりとしながら「疲れました」とつぶやいた。今年で終わる鳴尾浜で見せた快投を、次へとつなげる。

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