阪神・岡田監督 劇勝にも苦言連発「反省しないと」 六回に2失点 初球の入り方「ちょっとふがいない」
「阪神4-3広島」(14日、甲子園球場)
1年前、18年ぶりのリーグ優勝で6度宙を舞った記念日を劇的なサヨナラ勝ちで祝った。だが、阪神・岡田彰布監督(66)はそんな思い出に浸ることなく「今日は勝たせてもらった展開」と苦言を呈し、自軍のかぶとの緒を引き締めた。
指揮官が厳しく指摘したのは、バッテリーの配球についてだった。1点ビハインドの六回、才木が先頭の秋山に初球を左前に運ばれた。結果的にこの走者が野間の二ゴロで2点目のホームを踏むことになった。2死三塁となって、小園に再び初球を左前適時打とされ、致命的な3点差になった。
「ちょっとふがいないね。あそこはバッテリーミス。初球ばっかりでしょ、秋山もね」とあきれ顔で振り返った。広島に対しては村上が4月に初球を先頭打者本塁打とされるなど、何度も痛打を浴びてきた。その度に初球の入り方について、口酸っぱく指導してきた。
「何十回言うてんの、今年。勝つからおかしなるんよ、こんな展開で」
仮に敗れていたとすれば、敗因の一つに挙がった可能性もあった局面だった。勝ったからと言って、岡田監督が不問に付すことはなかった。
四回と五回には走者一塁の場面でヒットエンドランを仕掛けたが、打者の空振りでいずれも失敗に終わった。「反省しないといけない点はいっぱいある」と眉をひそめた。結果が全てのシーズン佳境だが、一分の隙も見せないことが勝利への王道だと虎将は知っている。