阪神・佐藤輝 ツバメ撃ち今季7本目 浜風切り裂く弾丸「入ってくれと祈っていました」

 2回、勝ち越しソロを放った前川(左)を迎える佐藤輝(撮影・中田匡峻)
 2回、右越えに同点ソロを放つ佐藤輝(撮影・山口登)
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 「阪神2-1ヤクルト」(15日、甲子園球場)

 読み、狙い、完璧に仕留めた。打球は浜風を切り裂く百点満点の弾丸ライナー。最高の感触を手に阪神・佐藤輝はゆっくりと一塁へ走り出した。試合を振り出しに戻す同点の14号ソロ。一振りで虎党を熱くさせ、勝利への流れを引き寄せた。

 1点を追う二回だ。1死走者なしで第1打席を迎えた。相手先発・高梨が投じたカウント2-1からの4球目、高めに浮いたフォークをフルスイング。「うまく反応できた」と、スイートポイントで捉えた打球は強烈なライナーで右翼席まで達した。

 7日のヤクルト戦(神宮)以来、6試合ぶりの一発で、ヤクルト戦では14本中7本を量産。甲子園では8月1日の巨人戦以来、36試合ぶりのアーチとなった。これまで右翼から左翼へと吹くマンモス特有の浜風に、何度も阻まれた右翼への本塁打。「入ってくれと祈っていました。本当によかった」。久しぶりの聖地弾に安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 本塁打には強いこだわりを示す若き主砲。甲子園のある西宮市で生まれ育ち、少年時代には何度も観戦に訪れた。その際には虎戦士が放つ一撃に魅了されたという。「いっぱいホームランを打つという選手だったら、金本さんとかブラゼル」。思い浮かべるのは左の強打者が浜風をものともせず、スタンドインさせる姿だった。

 今度は自身がこん身の一振りで大観衆を熱狂。興奮冷めやらぬ中、続く前川が勝ち越しソロで応戦した。「頼もしくて、浜風の中でもホームラン打てるパワーがあるので、もっともっと打ってほしい」と後輩のさらなる奮起に期待を寄せる。

 守備でも軽快な動きで勝利に貢献した。「うまくさばけたのでよかった」と、三回には先頭・西川のセーフティーバントに素早く反応し、アウト。攻撃の流れをつくらせなかった。

 シーズンも残り11試合。「負けられない戦いが続くので、みなさんの応援の力を借りながら頑張っていきたい」と佐藤輝。チームもファンも一丸となり、2年連続となる歓喜の瞬間を目指す。

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