阪神・大竹 反骨の涙 2年連続10勝「今年は無理だろうと言われてきましたけど」 キャンプで調整遅れ

 「阪神3-0ヤクルト」(16日、甲子園球場)

 自然に阪神・大竹耕太郎投手の目から涙があふれた。耐えて、耐えてつかんだ10勝目。マウンドを降りると、乗り越えてきた日々、支えてくれた人が思い浮かぶ。移籍2年目で自身初となる2年連続2桁勝利。6回無失点の好投でチームを4連勝に導いた。

 「去年1年間投げて、今年は無理だろうとか言われてきましたけど。(キャンプ前に)肩の状態も良くなくて、不安はありましたけど、気持ちで絶対に今年もやるっていうか。気持ちだけは切らさないように。周りの支えがあって、10勝まできたかなと思います」

 勝利への執念が込められた粘りの投球だった。初回は先頭の長岡に中前打を許すと、2四球などで2死満塁。ここで増田が放った大飛球を左翼・前川がフェンスに激突しながらつかんだ。仲間の気迫のあるプレーで無失点。二回以降は緩急のある配球で修正した。

 移籍1年目の昨季はチーム最多の12勝をマークし、優勝に貢献。ただ、2年目の今季は1月に左肩のガングリオン(良性のしこり)を除去し、その影響でキャンプでは調整が遅れた。その中でも開幕には間に合わせ、登板2試合目の4月6日・ヤクルト戦で今季初勝利。なかなか状態が上がらない中でも結果を残そうと試行錯誤してきた。

 状態は万全だ。五回に2死一、二塁のピンチを背負ったが、オスナをチェンジアップで空振り三振。「ボールの質自体は上がってきていると思うので。どんどん上げていこうという気持ちでやっていきたい」と力を込めた。

 これで対ヤクルトは通算9戦で無傷の8勝。“ツバメキラー”ぶりは健在だ。「やっぱりレギュラーの人はすごい。うまくいかないことばかり言われがちですけど、そういうのに負けないで。反骨心じゃないですけど、そういうのを持っておきたい」と大竹。さらなる成長を遂げ、仲間との歓喜のために左腕を全力で振る。

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