「中日３－８阪神」（１８日、バンテリンドーム）

　阪神の岡田彰布監督が１点リードの六回、大胆な投手起用法を見せた。

　先発の村上が５回２失点で降板。２番手には勝ちパターンとして起用されてきた石井か桐敷が投入されるかと思われたが、岡田監督は岡留をコール。若き右腕はプレッシャーがかかる状況で石川昂、細川と長打力があるバッターを見事に封じて見せた。

　さらに左の村松を迎えたところで、ベテラン左腕の島本を投入。村松はフルカウントからギリギリのコースを見極められて四球で歩かせたが、続く板山を右飛に打ち取ってスコアボードにゼロを刻んだ。

　９月に入ってから「４（人）、４（人）でな」とリードしている展開で投げる投手と、ビハインドで起用する投手を分けて起用していた岡田監督。岩崎、ゲラを含めた勝ちパターン４人はベンチ入りし、試合前練習も通常メニューをこなしていた。試合は１点差だけに、延長戦の継投も考えての起用と考えられる。いずれにせよ岡留、島本の２人で六回を無失点で抑えられたことは大きな分岐点となりそうだ。

　そして七回、１死一、三塁の好機を作ると、大山が放った三遊間への打球は相手の好捕にあったが、その間に三塁走者が生還。価値ある１点を奪った。

　七回は桐敷、八回はゲラとつないだ阪神。九回に一挙４点のビッグイニングもあり、最後は岩崎を温存した形で勝ちきり５連勝。巨人に次いでリーグ７０勝に到達した。