阪神・森下の走塁ミス 「優勝を争う中でのこういったミスは試合をつぶす可能性がある」と元コーチ 村上には「攻める気持ちを大事に」

 「中日3-8阪神」(18日、バンテリンドーム)

 阪神は二回に前川の中前適時打で先制し、四回には村上が右前適時打。九回には大山、佐藤輝、坂本の適時打でダメ押しの4点を奪い、5連勝を飾った。そんな中、元阪神コーチで、デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は、三回の森下の走塁ミスに苦言を呈した。

 ◇ ◇

 終わってみればワンサイドゲームになったけど、三回の森下の走塁ミスには触れておきたい。

 1点リードの三回2死一、二塁。二塁走者の森下が捕手からのけん制で刺された。幸いにも中日に流れを渡す致命的なプレーにはならなかったが、優勝を争う試合が続く中での走塁ミスは、試合をつぶす可能性がある。

 森下はシャッフルする(第2リードを取る)時に、右足に重心がかかりすぎる傾向がある。この場面で言えば、三塁方向に体重が乗りすぎてしまっていた。捕手の加藤匠は2球目までに、森下のクセを見抜いていたんだと思う。外したようにも見えた3球目で二塁に送球し、アウトを奪った。重心が右足に乗っているだけに、逆方向となる二塁に素早く戻ることが難しい状況を自分で作っていた。

 状況判断の甘さもあった。1点リードの三回2死一、二塁で打者・佐藤輝。佐藤輝は二回に右翼フェンス直撃の二塁打を放っており、中日外野陣は長打を警戒して、前寄りの守備位置を敷いていなかった。森下が「いいスタートを切ってホームかえりたい」という思いを持つのは当然だが、冷静に考えれば、単打で生還できる状況は自然に整っていたわけで、前掛かりになって焦る必要はなかった。

 優勝争いを繰り広げる中で、走塁ミス、守備のエラー、投手の無駄な四球というのは、試合の流れを変え、相手に主導権を手渡す可能性がある。

 ただ森下は、右前打を放って二塁に進んだ七回の場面では、シャッフル時の重心位置に改善が見られた。コーチから指示があったのか、本人の気づきなのかは分からないが、こういった走塁ミスは試合をつぶす可能性があるだけに、失敗をこやしにしたいい例だったと思う。

 もうひとつ。5回2失点で7勝目を挙げた村上だが、1点リードの場面では攻めの投球ができていたのに、3点リードになったとたん、守りの投球になっていた。それが四回先頭・岡林の四球となって2失点につながった。追う立場、追いかける立場だからこそ、攻める気持ちを大事にしてもらいたい。

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