阪神・佐藤輝 フェン直2本!猛打ショー 序盤3点呼んだ高橋宏撃ち「しっかり積極的にいけた」

 「中日3-8阪神」(18日、バンテリンドーム)

 突破口を開いた。阪神・佐藤輝が難攻不落の右腕から得点につながる2安打。「しっかり積極的にいけたのが良かった」。5連勝へつながった快音を喜んだ。

 逆転優勝へ向けて、重要なビジター3試合の初戦。高橋宏が立ちはだかった。この試合までリーグトップの防御率1・14で、バンテリンドームに限れば同0・57。本拠地では無双状態の右腕に対して、初回は14球で三者凡退に仕留められた。

 それでも5番が勢いを止めた。二回1死。カウント2-2から真ん中高めに入ったスプリットを打ち返し、右翼フェンス最上部を直撃する二塁打。あと1メートル高ければスタンドインしていた惜しい打球だった。

 続く前川の投手の足元を抜く中前打では迷わず三塁を蹴った。「右京が打ってくれて良かった。(藤本三塁ベースコーチが)回してくれたので」。判断が難しい打球だったが好走塁で先制点を生み出した。

 四回無死は高橋宏の内角カットボールに詰まりながらも右前に落とすと、三塁へ進んで木浪の二ゴロの間に生還した。

 1点を追加して5-2となった九回1死一、二では勝利を決定づけた。岩崎の低めフォークをすくうと、またも右翼フェンスを直撃する適時二塁打。「(1打席目か)どっちかが入ってほしかったですけど。パワーないっすね(笑)」。8月17日・中日戦以来の猛打賞も少し残念そうに振り返った。

 2軍から戻ってきた6月7日。「やる気満々です」と再スタートを期した。以前はプレー以外の面も指摘されていたが、周囲からは「変わってきた」という声が聞こえるようになった。昇格後は調子を落としたものの、腐らずにベンチで声を出して7月以降は復調。守備でミスをしても翌日には練習に取り組む姿がある。

 「横浜でもしっかり勝ちにいけたら」。残り9試合。佐藤輝は優勝のために全てを尽くす。

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