阪神・岡田監督「だから。2月に言うたやん」 逆転連覇へ見えた勝ち筋「最後はピッチャーやで」先発ローテの中5日ゼロ

 阪神の岡田彰布監督(66)が19日、ナゴヤ球場で行われた野手指名練習を視察し、20日から始まるDeNA戦(横浜)に向けて横浜入りした。僅差で肉薄する首位・巨人の優勝マジック点灯には「全然関係ない」と意に介さず、逆転連覇への勝機を見いだした。

 長かったシーズンも9試合を残すのみとなった。負けられない試合が続き、5連勝で首位・巨人に肉薄している。18日には宿敵に優勝マジック9が点灯したが、岡田監督は「そんなん全然関係ない」と一笑に付した。重圧と緊張の日々を送るどころか、指揮官の穏やかな表情にはまだまだ余裕が漂っていた。

 全ては想定通りだった。「言うたやんか、だから。2月に言うたやん、2月に。相手は巨人やって」。開幕前から巨人を最大の敵と見なしてきた“岡田の予言”が的中した。それだけに土壇場の優勝争いも当然のこととして受け止めている。

 僅差で巨人の背中を追っているが、岡田監督の脳裏には逆転優勝への勝機がいくつか見いだされている。一つは「最後はピッチャーやで」と語るように潤沢な投手陣。そしてそれらを生かすことができる日程の余裕だ。

 終盤戦に入り、他球団が先発投手の登板間隔を詰めている一方で、阪神は今季、中5日すら一度もない。運命の4連戦も青柳が中9日、西勇が12日、才木が中7日、高橋が中9日と余力十分で先発する。さらに当面の登板機会がないビーズリーを中継ぎ待機させるぜいたくな起用も可能となっている。月末の4連戦では村上や西勇の中継ぎ起用の可能性を示唆するなど、指揮官にはあらゆる選択肢が残されている。

 22、23日には甲子園で巨人との直接対決2連戦が控えている。阪神が4連戦の最終2試合で迎えるのに対し、巨人は6連戦の締めとなる。加えて東京、広島、兵庫と移動の負担もかかる。「2試合ずつの移動、移動で、6連戦の最初で延長12回はきついで。ピッチャーも」。岡田監督は巨人が18日に延長12回を戦ったことに触れ、日程の利が阪神にあるとした。

 好調を維持する打線への手応えも口にした。「ここにきてうまいこと右へ打っとるもんな」とつなぐ意識の浸透ぶりに目を細めた。「ミーティングで俺、何にも言うてないよ。『いいよ』って言うとっただけや。去年優勝してなあ、こっから追い上げる大事なゲーム、自分がどういう戦いせなあかんか、そんなん選手は言わんでも分かってる」と信頼は揺るぎない。

 迫り来る決戦を前にしても高ぶりを見せることなく、落ち着き払った姿で横浜へと向かった。泰然自若のタクトを振り、最後に笑う。

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