阪神2軍 “ラスト鳴尾浜”で大敗 和田2軍監督「選手は肝に銘じて頑張ってほしい」門別が五回途中7失点
「ウエスタン、阪神6-14ソフトバンク」(25日、鳴尾浜球場)
阪神はウエスタン公式戦最後となる鳴尾浜球場での試合を締めくくった。8点差の敗戦となったが和田2軍監督は「もう本当に今日の1日を、いろんな思いをね。その思いをこれから野球を続けていく選手はしっかりと肝に銘じて頑張ってほしい」と鼓舞した。
先発の門別は4回1/3を2被弾含む10安打7失点。五回に打線に捕まり一挙4失点とした。ただ初回に直球で本塁打を食らった柳田を、四回に直球で空振り三振に仕留める姿も見せた。九回は佐藤蓮が無死満塁のピンチを招いて2失点。2死二、三塁から岩田が登板し空振り三振で締めた。
打線は井上が五回1死に8号ソロ。高寺の2安打や栄枝の3安打などで得点した。10点差の九回。先頭で復帰後初フル出場となった小幡が中前打で出塁し井上の死球で1死一、二塁。百崎のフェンス直撃となる適時二塁打と高寺の二ゴロで意地の2得点とした。
和田2軍監督の一問一答は以下の通り。
-最後の鳴尾浜だったが振り返って。
「いつも慣れ親しんだ球場なので、鳴尾浜にいるときはいつも投手陣、バッテリーにしても野手陣にしてもしっかり守ってというところでね、そういうことをしながら、ビジター球場に行くといろんな課題を持って帰ってきて、またここで練習してまたビジターに行って頑張る、その繰り返しだと思うし。今年1年ルーキーが非常に早い段階からゲームに出て、すごく上の選手に刺激を与えてくれて、その中で1軍の方からも何人か、特にクリーンアップの選手がこっちに来たりして、本当に必死にもがいている姿をこっちの選手にも見せてくれながら、野球に取り組む姿勢だったりそういうものも本当に見て学ぶ、そういういい影響を与えてくれた。今日に関しては大差で敗れてしまいましたが、全体的にはとにかく勝ち負けも大事なんだけどしっかりしたゲームをしようと、そういうかけ声のもとにシーズンやってきたので、それは最後まで貫きたいし、全力疾走だったりファームの場合、攻守交代やボール回しはどんなゲームになってもしっかりやろうということでここまできたので、あと3試合それをしっかりやり続けたいと思います」
-ルーキーの百崎が最後に打った。
「まあ、あのー、打ったり打たなかったりはあるけど、ルーキーで大きな故障もせず1年間、山田も含めて、今年1年はわからないことばかりで、終わって初めてわかることも多いのでね。まだまだ今年は続くので、その上でプロの体になった来年以降も楽しみにしたいと思います」
-最終戦を門別に託した。
「門別は今年一年もがき苦しんできたのでね。2年目の壁というか、それをなんとか乗り越えてもらいたいという気持ちもあったし、やっぱり若い選手が最終戦で投げてくれればという思いで送り出しました」
-結果打たれたが。
「全部が悪いわけじゃないけど、今日の初回なんかは147キロ出ていたし、今年はなかなかそこまでのガンが出ていなかったんだけど、やっと腕が振れてきた感じを持ちながら。でもやっぱり打たれたのがほとんど真っすぐだったので。あいつの1番いいところは真っすぐ。やっぱりそこをもっともっと磨いていかなければいけないなという一戦だったと思います」
-ファンの存在は大きい。
「それはもうすごく大きくてコロナ禍で3年、球場にお客さんに入ってもらえなくて誰もいない中で野球をやるのと、こうやって見てもらって、見てもらうことで緊張感も出てくるし、やっぱり恥ずかしい姿を見せられないという思いにもなるし。それとわれわれが球場入りする前から本当にすごい長い列を作ってくれて、かつ、入れない方もいらっしゃるというのも選手たちは毎日それを見ながらここまで野球してきたので、本当に応援に対する感謝の気持ちというのは一生忘れないと思う」
-9回佐藤蓮と岩田が締めた。
「まあ締めてはないんだけど。やっぱり蓮なんかは本当に今年1番成長した選手だと思うし今日は別としてファームでは8、9回というところを任せられる。春先はもうストライクが取れるかどうかだった。それがここまで成長して1軍は佳境を迎えて本当に厳しい戦いの中で簡単にチャンスは来ないと思うけれど、やっぱり今の状態を維持しながら。これからフェニックスもあるし、秋季キャンプもある。そこでいずれ見てもらう機会もあると思うので、しっかり成長した姿を見せた次につなげてほしいな」
-鳴尾浜はチームにとってどんな場所。
「個人的にもいろんな角度からこの球場を30年見てきた中で震災の年から始まって、もう本当に選手たちにとっては近くに、なんぼでも練習できる環境をつくっていただいてね、その中で切磋琢磨(せっさたくま)しながらここまで来た。そこには個人個人で年数は違うと思うけど、やっぱりこの球場に対しての思い入れっていうのはね、すごく強いと思うし。自分も現役もそうだし、コーチとしても監督としてもここでの仕事に携わらせてもらってね。寮からグラウンドまでも近いし、すごく使用しやすい、いろいろ考えて作っていただいた球場だったんで。そんな中で選手たちは一生懸命ドロドロになって練習をしてきたんで、やっぱりここでの経験を次の球場に。ただ長くいてもらっては困るんでね、そこからしっかり甲子園球場、一軍を目指して努力してほしい、そうも思います」
-最後の鳴尾浜でのタクトを任された。
「縁があってね、最後の年にファーム監督やらせていただいて。その前の浜田球場から知ってるんで。そこからこの球場に来た時のいろんな施設の充実した、その時の思いを、30年前もまだまだ覚えてるし。また新しい球場に行ってね、そういう、どう感じるかっていうところはね、まだ行ってみないとわからない中で。ほんとにいろんな形でお世話になった球場でもあるし。球場もそうだし、鳴尾浜球場の運営をしていただいた関係者すべての方にね、もう本当に感謝したい気持ちでいっぱいです」
-結果どうこうではなくと。試合前にはそういう話も。
「うん、まあまあ今日だけじゃなくて、やっぱりこの3連戦はね、特にそういう思いでゲームに入ろうということで。ソフトバンクさんの方は優勝争いもしたからね。もう本当に気持ちも入っている中で、そこにね、ぶつかっていく姿勢っていう。まだまだね、うちは若い選手が多いんでね。力不足のところはあるけど、最後には結果を出した選手もいるし。もう本当に今日の1日を、いろんな思いをね。感謝の気持ちもあるし、悔しい気持ちもあるとね、もう最後の試合で、こんな試合をしてしまったっていうね。悔しい気持ちもあると思うし。その思いを本当にこれからね、野球を続けていく選手はしっかりと肝に銘じて頑張ってほしいと思います」