阪神・岡田監督 CSから日本一へ「どうなるか分からへんやん」 23日の巨人に0-1「今年を象徴してる負け方」

 「ヤクルト7-2阪神」(28日、神宮球場)

 悲願は140試合目でついえた。優勝マジック「1」としていた巨人の勝利でリーグ王者が決定。阪神は3連敗で、球団史上初のリーグ連覇を逃した。岡田彰布監督(66)は前半戦の打線の不振など今季を振り返りつつ、「これからどうなるか分からへんやん」と、CS突破からの日本一を見据えた。

 佐藤輝のバットが空を切り、敗戦が決まる数分前、広島では巨人が勝利し、4年ぶりの優勝を決めていた。球団史上初の連覇を目指した岡田阪神の戦いは、140試合目にして終戦を迎えた。

 チーム全員でスタンドへのあいさつを終え、クラブハウスへと引き揚げようとする岡田監督に、左翼席から「岡田コール」が降り注いだ。今季の奮闘をねぎらうかのような大声援。虎将は右手を上げ、帽子を取って応え、グラウンドを後にした。

 「勝ちにいくけど勝負事やから、そら負けることも(ある)。そんなの一つの球団しかうまいこといけへんねんから、六つ球団あって」。岡田監督は無念さをかみしめるように静かに口を開き、V逸を受け止めた。

 就任2年目は誤算続きのシーズンだったが、最大の敗因に挙げたのが打線の低調さだった。

 「打てんかったことや前半(戦)。(攻守の)チグハグもなあ、そらもう、いっぱいあるよ。エラーにしても」

 開幕前から連覇への最大の障壁と位置付けていた巨人がペナントを制した。一時は1差まで肉薄した。だが、聖地に宿敵を迎えた2連戦の2試合目、23日に甲子園で0-1で敗れて2差に後退した。「やっぱり甲子園の2戦目やな、あそこのゲームやな。今年を象徴してるような、そういう負け方やったんもな」。再三の好機をつくりながら“あと一本”を欠いた天王山を分水嶺(れい)に挙げた。最後の最後まで貧打に泣いた。

 宿敵の勝因について「やっぱり菅野やろ」と15勝3敗の右腕の名前を挙げた。「菅野で貯金あんだけつくったいうのが大きいよ。そら去年からの一番の違いは菅野の勝ち星と貯金やんか。そこに尽きるよな、結局」。一人で貯金12を稼いだ菅野を手放しでたたえた。

 最大の目標こそ逃したが、既にCS進出は決定しており、29日・DeNA戦に勝てば2位が確定する。CSで下克上を果たして日本シリーズに進出すれば、2年連続日本一の可能性も残されている。「そらまあ、これからやんか。どうなるか分からへんやん」とポストシーズンを見据えた。まだまだ夢には続きがある。

 ◆29日にも2位確定 阪神は29日のDeNA戦に勝利すれば2位確定でCS本拠地開催決定となる。阪神は29日・DeNA戦勝利の後、残り2試合で敗れても73勝64敗6分け、勝率・533。一方、DeNAは30日以降の残り7試合全勝でも74勝66敗3分け、勝率・529となり、阪神はDeNAを上回れる。なお、阪神は今季残り3試合全てDeNA戦で1勝した時点で2位確定。

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