【糸井嘉男氏の眼】DeNAに逆転勝利 “CSファーストS前哨戦”なら阪神に収穫はたっぷり

 「阪神7-6DeNA」(29日、甲子園球場)

 阪神は連敗を3で止め、2位を確定させた。先発の才木は6回9安打5失点と精彩を欠いたが、4点を追う七回に代打・糸原や佐藤輝の適時打で逆転に成功した。2番手・漆原は移籍後初勝利。桐敷は40ホールド目をマークした。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「“CSファーストS前哨戦”という見方をすれば、収穫はたっぷり得られたと」と評価した。

  ◇  ◇

 阪神は2位を確定させる大きな白星になりました。前日にリーグ連覇を逃し、悔しさいっぱいだったと思います。ただもう結果は変えられません。代打適時打を打った糸原選手も逆転打を放ったテルも、みんな気持ちを切り替えて試合に臨めているように見えました。

 DeNAとの“CSファーストS前哨戦”という見方をすれば、収穫はたっぷり得られたと思います。CS初戦に先発の可能性が高い東投手に対して五回まで2得点でしたが、球筋や攻め方を見られたことはプラスに働くはずです。10日の対戦でも攻略していますし、打線は嫌なイメージを持っていないでしょう。

 才木投手も初戦の先発が予想されます。6回5失点と乱れてしまいましたが、1年間投げ続けた疲れもあるでしょうし、何かヒントを見つけられたかもしれません。この日の結果にとらわれすぎず、今年のピッチングに自信を持って、調整を進めてもらいたいですね。

 阪神にはまだ日本一になるチャンスが残っています。『下克上をやってやろうじゃないか!』とテンションを上げて、残り試合を戦ってほしいと思います。

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