阪神・近本 セ最多安打並んだノーノー阻止打「どの打席もやることは変わらない」シーズン本拠地最終戦も白星飾れず

 「阪神0-2DeNA」(30日、甲子園球場)

 不名誉な記録を阻止する一打で、レギュラーシーズン本拠地最終戦のスタンドを沸かせた。阪神・近本光司外野手(29)が八回を終えて継投で無安打無得点に抑えられていた中、九回先頭で左前打をマーク。シーズン最多安打争いでもトップのヤクルト・長岡に並んだ。甲子園での次戦は12日のCSファーストS第1戦。今度は必ず、虎党に白星を届けてみせる。

 レギュラーシーズン最後の甲子園。それも最終回に異様な雰囲気が漂っていた。打者27人で安打なし。あとアウト3つで継投ノーノーを食らうという状況で近本が打席に向かった。「どの打席もやることは変わらないので」。平常心を保ち、屈辱の記録を阻止した。

 九回無死。初球のストライクですら、青の左翼席から歓声が起こった。2球目、森原のフォークを捉えて左前打。次は虎党から試合に勝ったのかと思うぐらいの大歓声が起こった。「結果的にヒットになったんで良かったです」。敗れはしたものの、最後に大盛り上がり。意地を見せた。

 29日に2位が確定したとはいえ、超満員のファンにノーヒットノーランは見せられない。岡田監督は「やられたと思ったよ。別にええけどなと思ったけど」と笑った。ただ、1安打だけでも狂喜乱舞してくれる虎党には最高の一本になったはずだ。

 DeNAとはCSファーストSでも対戦の可能性がある。守護神の森原から打ったことにも価値がある。チームとしても大きな一打に「それは(安打が)あるに越したことはないと思う」。3日のシーズン最終戦もDeNA。できるだけ嫌なイメージを植え付けたい。

 さらに、この一本でシーズン159安打。最多安打争いを繰り広げる、ヤクルト・長岡に追いついた。「誰かと競うって意識するよりは自分の打撃ができるかどうか」。ヤクルトは残り3試合だが、可能性は十分にある。あと1試合で1本でも多くの安打を積み重ね、少しでもライバルに重圧をかけたい。

 「意識はしないですけど、最後までこうやって自分の成績を意識しながらできるというのはなかなかなかった。それは楽しんで頑張りたいと思います」

 試合後の最終戦セレモニーでは敗れたにもかかわらず、大きな拍手が送られた。これも、最後まで優勝争いし、2位を確定させたからこそ。「自分は自分のできることしかできない」。タイトルをつかみ取り、首位・巨人へのリベンジを果たすためにも甲子園へ帰ってくる。

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