阪神・佐藤蓮 初昇格即0封 七回3人斬り牧仕留めた!“秋山グラブ”で魂継承「すごいお世話になった」

 「阪神0-2DeNA」(30日、甲子園球場)

 甲子園最終戦に集まった大観衆からの、今まで受けたことがない大歓声を一身に浴びた。プロ4年目で1軍初昇格初登板の阪神・佐藤蓮投手が堂々の1回を1奪三振無失点。「すごいお世話になった」という秋山のグラブで最高の結果を残した。

 3番手で七回にマウンドへ。先頭打者には緊張感が投球に表れた。1球目と6球目の150キロを超える直球は東妻の顔面付近に。粘られながらも最後は153キロの直球で遊ゴロに抑えた。「2人目からは落ち着いて投げられた」と続く梶原は沈むフォークで空振り三振。牧は2球で追い込んで遊ゴロに仕留め、少し表情を緩めてベンチに下がった。「全く聞こえなかった」と全集中で投じた結果だった。

 この日は現役を引退する秋山が試合前にファイナルピッチセレモニーを行った。「今日上(1軍)にいなかったら自分で見に来よう」と決めていた日でもあった。今春キャンプ後にもらった“秋山グラブ”。投球後には「ナイスピッチング」と声をかけられ、「秋山さんのグラブのおかげです」と仲むつまじい会話を交わした。「最後に一緒にグラウンドに立てて野球ができたんで、すごいうれしいなと思います」。満面の笑みを浮かべて喜んだ。

 “初めて尽くし”だった一日。中でも一番緊張したリリーフカーは乗る前も、降りてマウンドへ向かう途中も、表情には出さないながら心臓の鼓動は速くなるばかり。ドンとした姿の佐藤蓮だが「出番の前になるとしゃべらなくなる」とファームでも緊張しないことはなかった。1軍合流が伝えられた日の夜は「全然寝れませんでした」と振り返り、試合前練習でもソワソワしていた。

 「別にフォアボール出したからなんだ、別に次でいいじゃんくらいの気持ちで」と試合中の心構えを変えたことでメンタルを保てるようになった。岡田監督は「暴れそうで暴れないというな、そういうの武器かも分からへんし」と評価。7月末に支配下復帰したばかりの背番号98。佐藤輝、中野ら同期に負けない活躍を見せる。

 ◆佐藤 蓮(さとう・れん)1998年4月11日生まれ、26歳。静岡県出身。189センチ、103キロ。右投げ右打ち。投手。飛龍高から上武大を経て、20年度ドラフト3位で阪神入団。22年オフに育成契約。24年1月には岩崎らと静岡で合同自主トレを行う。同7月に支配下復帰。今季ウエスタンは49試合登板で2勝0敗3セーブ、防御率2・03。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス