阪神が5選手に戦力外通告 2度目の加治屋は現役続行希望「まだ体が元気なので納得いくまで」【一覧】
阪神は1日、加治屋蓮投手(32)、片山雄哉捕手(30)、高浜祐仁外野手(28)、岩田将貴投手(26)、遠藤成内野手(23)の5選手に、来季の契約を結ばないことを通告した。
加治屋は球団から通達を受けた後、取材に対応。「最後までチームと一緒に戦えなかった悔しさと、本当にお世話になった球団だったので。寂しい気持ちと両方ですね」と率直な思いを口にした。
13年度ドラフト1位でソフトバンクに入団。20年オフに戦力外となり阪神に加入した。昨季は51試合に登板し、防御率2・56でリーグ優勝と日本一に貢献したが、今季は13試合の登板にとどまり、7月27日・中日戦(甲子園)が最後の1軍登板だった。
右腕にとって2度目となった戦力外。「やっぱり現役ドラフトで出るのと戦力外で出るのじゃ全然違いますし、気持ち的なところも違いますし、不安な気持ちの方が、やっぱり来年野球できるかどうかもわからない状態なので。不安な気持ちの方が大きいですけど。2度目の戦力外を受けて、野球の神様も意地悪だなって思う自分もいましたけど、乗り越えられないような試練は与えないと思っているので。なんとか、もう一回はい上がるチャンスをいただけたらなと思いながらやりたい」と前を向いた。
今後については「まだ体が元気なので、自分が納得いくまでというか。野球をまだ離れられるような自分の心境というか。そういう感じではないので。現役続行を希望しながらやりたいと思います」と野球選手として続けられる道を探す。
遠藤は19年度ドラフト4位で入団。内野を全て守れる器用さを持ち合わせ、高卒5年目の今季はウエスタンで最高出塁率・392、30盗塁と奮闘したが、1軍では出場なしに終わった。
球団から通達を受けた後、取材に対応し「正直びっくりしてるけど。それを受け止めて次につながるように阪神でやって来たことを生かして頑張っていきたいと思います」と驚きを隠せなかった。グラウンドでは涙をぬぐう様子もみられた。今後については現役続行を希望し、トライアウトも受ける予定だ。
岩田は20年度育成ドラフト1位で阪神に入団。同期に佐藤輝、村上、中野らがいた。左サイドスローから多彩なスライダーを投げ分け“和製ジェフ”と呼ばれた。22年に支配下契約。今季は2軍で46試合に登板して1勝2敗、防御率2・11と安定した成績を残していたが、4年間で1軍登板はなかった。
球団から通達を受けた後、取材に対応した左腕「今年は活躍できなければっていうのは正直あったんで。わがままをいえば、もっと見てほしかったというか。それなりに自分も今年に関しては手応えを感じてたので。チャンスが欲しかったなっていうのが正直あります」と目に涙を浮かべながら思いを語った。
片山は2018年度育成ドラフト1位で阪神に入団。1年目に支配下登録を勝ち取ったが、1軍出場は2022年の2試合にとどまった。高浜は22年オフに交換トレードで渡辺諒とともに日本ハムから移籍。だが移籍後は1軍出場はなかった。