阪神新監督 藤川球児SA最有力 岡田監督今季限り退任 来季球団創設90周年 新体制で覇権奪回へ

 次期監督として有力視される藤川氏。右は岡田監督
 移動する粟井球団社長(撮影・中田匡峻)
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 阪神の岡田彰布監督(66)が今季限りで退任することが3日、分かった。球団初のリーグ連覇を目指した今季は最終盤まで巨人と競り合うも2位。今季が2年契約の2年目だった。複数の関係者によると、後任としてOBで球団本部付スペシャルアシスタント(SA)を務める藤川球児氏(44)が最有力候補に挙がっているという。球団創設90周年を迎える来季は新体制で覇権奪回を目指すことになる。

 球団史上初となるリーグ連覇を逃した岡田監督が惜しまれつつタテジマを脱ぐことになった。

 この日、DeNA戦が行われた横浜スタジアムで取材に応じた粟井球団社長は岡田監督の去就について「われわれは現在戦っている。現時点では大変申し訳ないが、コメントすることはない」と話すにとどめたが、退任を否定することはなかった。

 後任監督についても「コメントを控えたい」と口をつぐんだが、複数の関係者によると、藤川氏が最有力候補に挙がっているという。現役時代は「JFK」の一角として05年のリーグ優勝に貢献。NPB歴代4位となる通算243セーブを挙げ、米大リーグでもプレーした。21年に球団本部付SAに就任。球団運営などに幅広く携わり、ファンからの人気も高い。球団側は既に水面下で藤川氏と接触しており、内諾も得ているとみられる。

 岡田監督は15年ぶりに指揮を執った昨季、阪神を18年ぶりのリーグ制覇、38年ぶりの日本一に導いた。球団初のリーグ連覇を目指した今季は最終盤まで巨人と激しい優勝争いを繰り広げたが、9月28日にV逸が決まり、29日には2位が確定した。指揮官は同日に杉山オーナー、粟井球団社長と会談の場を持っており、2年契約が満了となる今季での退任が決まった。阪神監督として挙げた通算552勝は歴代最多として球団史に刻まれた。

 チームは12日からクライマックスシリーズ(CS)を控えている。粟井球団社長は後任の監督人事について「しかるべき時期になったら公表したい」と述べ、事態の沈静化を図るように「戦いが終われば間違いなく公表するが、戦っている最中は戦いに集中させてほしい」とチームへの配慮を最大限示した。

 22年に自ら招聘(しょうへい)に携わった阪急阪神ホールディングス(HD)の角会長はこの日、岡田監督の退任について「全くあずかり知らない」と断った上で、藤川氏について「基本的に頭がいい。野球も頭が大事。常識もあるし、人柄もいい。阪神球団が選んだのなら、私はもろ手を挙げて賛成です」と新監督就任を歓迎した。

 岡田監督の勇退に伴い、コーチ陣も大きく刷新される可能性が高い。来季は球団創設90周年を迎えるメモリアル・イヤー。新たな虎将を迎えて、V奪回に挑むことになる。

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