阪神・岡田監督 フロント入り決定 選手らに直接退任報告 日本S連覇へ決意新た「1日でも長く野球をやりたい」

 阪神は6日、岡田彰布監督(66)が今季限りで退任し、来季からフロント入りすると発表した。岡田監督は甲子園での練習前に選手、コーチ、スタッフらに今季限りでユニホームを脱ぐことを報告。CS、日本シリーズを勝ち抜き、逆転での2年連続日本一へ決意を示した。粟井一夫球団社長(60)は岡田監督に功労者として新ポストを用意したことを明かし、今後も「タイガースを支えてもらう」と期待した。

 2年連続の日本一へ、岡田監督が決意を新たに再スタートを切った。練習前、甲子園のクラブハウスに選手、コーチ、スタッフらを集め「今季限りでユニホームを脱ぐけど、まだ日本一のチャンスがある。日本一の連覇は自分たちにしかできない。1日でも長く野球をやりたい。頑張っていこう」などと呼びかけた。

 神妙な表情で聞き入るナインへ、自らの言葉で今季限りでの退任を伝えた後、午前11時にグラウンド入り。快晴の下、右翼フェンス沿いからフリー打撃などに熱視線を送り、ブルペンへ足を運んだ。報道陣に対して口を開くことはなかったが、いつもと変わらない様子で全体練習を見守り、正午過ぎにはクラブハウスへ引き揚げていった。

 午後2時には粟井球団社長が報道陣を前に「岡田監督の退任、来季のフロント入りをこのタイミングで公表させていただきます」と正式発表した。OBで球団本部付SAを務める藤川球児氏が決定的な後任について「しかるべき時期がきましたら公表します」と明言を避けたが、岡田監督には功労者として新ポストを用意すると明かした。

 「(役割は)現時点では具体的には申し上げられないですけど、フロントに入ってタイガースを支えてもらう。これだけ実績のある監督でいらっしゃる。有形無形の力を借りながら、次のシーズンを戦っていきたい」

 岡田監督の貢献は計り知れない。球団歴代最多の552勝を挙げ、05年にリーグ優勝。阪神の監督に復帰した昨季は18年ぶりのリーグ優勝、そして悲願だった38年ぶりの日本一も達成した。今季も最終盤まで巨人と優勝争いを演じ、甲子園は連日超満員。ファンの人気も絶大だ。かつて星野仙一氏が監督退任後にSD(シニアディレクター)として球団に残った例があり、岡田監督は“虎の象徴”としてチームを見守る立場となりそうだ。

 CS前の退任発表。粟井社長は「(チームに)影響がないということはないと思いますけど、一つにまとまって、絶対に勝つぞという空気になってほしい。監督もそれを望んでおられる」と思いを代弁した。球団史上初の偉業へ挑む名将。最後の花道は日本一で飾る。

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