阪神・佐藤輝 岡田監督に恩返しへ「最後勝っていい形で終われれば」2年間の“愛のゲキ”力に退任に花添える

 ティー打撃をして汗を流す佐藤輝(撮影・立川洋一郎)
 打撃練習する佐藤輝(撮影・山口登)
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 阪神がCSファーストSに向けて6日、甲子園球場で全体練習を再開。練習前のミーティングで岡田監督から直接退任を伝えられた選手たちは、恩返しの日本一連覇への決意を固めた。佐藤輝明内野手(25)は指揮官から期待を込めた厳しい言葉を向けられることもあったが、有終の美を飾ることを宣言。森下翔太外野手(24)も感謝の気持ちを示しつつ、最高の結果で退任に花を添えることを約束した。

 思い返せば第2次岡田政権で、“最初の改革”は佐藤輝に向けられた。プロ入り後は外野との掛け持ちだった守備を、昨季から学生時代の定位置でもあった三塁に固定。拙守があったとしても外野に戻されることはなく、虎のホットコーナーを任され続けた。基本的にはクリーンアップに据えられ、4番を託される期間もあった。

 「完全に(岡田監督の)期待に応えられたかと言われたら、そうではないので、残念な思いはありますけど、最後勝っていい形で終われればなと思います」。ペナントレースでの“アレンパ”はかなわなかった。それでも12球団で唯一挑戦権がある日本一連覇の実現を、岡田阪神の集大成として胸に刻み込んだ。

 岡田監督には2年連続で2軍降格も命じられた。再昇格しても打撃不振が続いた昨年7月上旬には、「終わってしまうか、終わらんかやろ。もっとええ選手で、アカンようになったの、いっぱいおるやんか」と“最後通告”ともいえる猛烈なゲキを飛ばされた。

 奇跡の逆転Vへ激しいデッドヒートを繰り広げた今年9月には、状況に応じた打撃ができなかったことに苦言を呈された。それもこれも全ては期待値が高い故の愛情の裏返し。佐藤輝自身もきっちり把握し、叱咤(しった)激励の数々を受け止めて、「期待はしてもらっていたと思います」と岡田監督の下で戦った2年間を振り返った。

 最高の恩返しを届けるチャンスはまだ残っている。3日のDeNA戦(横浜)でレギュラーシーズンを終えて、2日間の休養を挟んだこの日、全体練習を再開。佐藤輝も打撃ケージに入って秋晴れの空に快音を響かせ、汗を流した。

 「しっかり練習して、いい形で終われるように頑張ります」。ファーストSからのCS突破、そして、下克上での日本一達成。岡田監督と迎える大団円へ、道筋は一つしかない。

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