「ＪＥＲＡ　ＣＳセ・ファーストＳ第２戦、阪神３－１０ＤｅＮＡ」（１３日、甲子園球場）

　阪神が２連敗でＣＳ敗退が決まり、日本一連覇の夢は散った。退任が決まっている岡田監督にとってはラストゲームに。大敗で有終の美を飾ることなく、タテジマのユニホームを脱ぐ。

　負けが許されない一戦。初回２死から森下が、ジャクソンの内角低めの直球をとらえて、弾丸ライナーで左翼ポール際に突き刺す先制ソロ。甲子園に大歓声が響いた。

　だが、１点をもらった直後に高橋が乱れ、流れを手放した。二回先頭・宮崎の左中間への二塁打を皮切りに、単打でつながれ無死満塁。戸柱に右中間への３点適時二塁打を浴び、あっさり逆転を許した。さらに２死三塁から牧の適時打で４点目を失った。

　指揮官が見せた異例のタクトも実らなかった。三回の守備で先発マスクの梅野から、坂本に捕手交代。その後の高橋は３イニングで１安打のみだったが、５回６安打４失点でマウンドを降りた。

　六回からは中継ぎ待機していた村上が登板。七回、先頭の代打・フォードにソロアーチを右翼スタンドにたたき込まれた。さらに連打で無死一、二塁のピンチを招いて富田に継投となったが、佐野に痛恨の３ラン。打者一巡の攻撃で七回に一挙６点を奪われた。

　直後の攻撃で２死二塁から森下が中前へ適時打。九回には代打・原口が意地のソロ。ファイティングポーズを崩さず、甲子園の大声援に応えた。

　だが、反撃はここまで。まさかの大敗で、岡田阪神は終戦を迎えた。

　敗退が決定すると、岡田監督は表情を変えず、すぐにベンチ裏へ。甲子園のファンは岡田監督の応援歌を大合唱し、岡田コールも巻き起こった。涙を流す女性ファンの姿や、「岡田監督ありがとう」の横断幕もあった。