原口で始まり、原口で終わった岡田阪神の2年間 第2次政権最初と最後の本塁打 「ありがとう」のつぶやきにファンも感動

 第2次政権発足初年度の昨年、2005年以来18年ぶりのリーグ優勝と、1985年以来38年ぶりの日本一に輝いた阪神・岡田監督が、リーグ2位で臨んだCSファーストSでDeNAにまさかの連敗を喫して、2年間の監督生活に別れを告げた。

 0勝1敗で迎えたCSファースト第2戦では、8点ビハインドの九回に代打・原口が岡田政権最後の本塁打となる左越えにソロを放った際、一塁ベンチで出迎える際に「ありがとう」と唇が動いたのではと指摘する声が相次ぎ、ファンの間で大きな感動を呼んだ。

 2023年のチーム初本塁打も原口だった。DeNAと対決した開幕3戦目の4月2日。2点リードの八回2死一塁から、中野が盗塁を決めると、岡田監督はカウント0-1という状況で、打席の島田に代打・原口を告げた。すると原口が直後のエスコバーの直球を左越えに運び、リードを4点に広げ、開幕3連勝を決定づけた。

 ミラクル采配を成功に結びつけた岡田監督は試合後、「得点圏というか、セカンド行ったら行く言うてたんよね、原口にはね。(策が)当たってと言っても、オレにしたら普通のことやろ。こんなの。点取りに行くんやからさ」とドヤ顔で語っていた。

 原口で始まり、原口で終わった岡田阪神の2年間。数奇な運命を感じざるを得ない出来事のひとつでもある。

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