阪神・藤川新監督 岡田前監督から「明るく気丈に『頑張れよ』と。これからもお世話にならなければ」 記者会見(中)

 阪神の新監督に就任した藤川球児氏(44)が15日、大阪市内で記者会見を開き〝岡田イズム〟の継承を誓い。岡田前監督との会見前のやり取りも明かした。以下、記者会見(中)

  ◇  ◇

 -2025年には尼崎に新球場が完成する。育成、強化については。

 「少しその話になるとまた表情がひとつ、僕も監督として考えなければいけない。今のは戦いの部分なんですけど次は育成という部分に変わりますから少し話の視点が変わるんですけど、新しく、鳴尾浜には僕もずっとお世話になったし、最後の試合にはたくさんのファンがきていただいたということも聞いてます。それが今度は阪神沿線の中にある甲子園の途中で見られる尼崎でできるということで、選手たちに多大なる刺激が入ると思います。それから女子野球もあります。今、地域で少年少女に野球を教えたり、チアリーディングとか踊る方にも積極的に力を入れてます。本当に地域密着というのが、どの球団でも必要で、僕は高知県に講演にも行ったりするんですけど、やっぱり過疎化が進んでるところもあって、もっともっとスポーツの世界から世の中に元気を与えて、受け皿、夢のある世界を広げなきゃいけない、そういう意味では最初に話したビジョンという大きな球団のビジョンの中にはそこはあります。もちろんファンも選手も大事ですけど、入団してくる選手にとっても大事なんですけど、それはそれでまた現場でやりますから。球場の周りをどういうふうに美しくして魅力あるところにして、僕もせっかく来年90周年となる阪神タイガースの監督という役目をいただきましたから、球団の方とみんなで今後100年、それから200年というところに向けて、いかに阪神タイガースが愛される球団になって、全国から来たいと思ってもらえる球団にする必要が、私には義務があると思いますから、見といてください、やりますから」

 -この先はドラフト会議やFAがある。藤川監督の考えは。

 「そうですね、現役選手はわかってると思いますけど、自分たちが現役引退したころ、金本さん、矢野さんのあたりですかね、選手の入れ替えが始まり、いよいよフリーエージェントの選手が一気に出てくるようなところにきました。これは戦力の入れ替えをした結果、最高の時間が長いように戦力を入れ替えなきゃいけない。他球団から魅力のある選手が一気に出てくるということですよね。実際まだできるんじゃないかというような選手がリリースされて、他球団でチャンスを求めないといけない状況に今タイガースはなってます。これはアメリカだと当然だし、できるチャンスがあるうちに、できるチャンスがある選手が他球団でプレーするという、板山選手もそうですね、ああいう球団にしたいし、なるべきだと思います。フリーエージェントも同様で、僕自身フリーエージェントで海外に出てますから、残ってくれという思いは当然あります。だけれども、やっぱりその評価っていうのは今まで頑張ってきた個人の評価なので、FAできない、残念ながらこのチームに尽くすしかないというふうな感情になってほしくない。思い切りとりあえず自分の権利を全うしてみたらって。そのなかでほんとに必要であったら、分かるだろうし、僕と一緒に野球がしたかったら、僕も一緒にプレーしたメンバーなので、飛び込んでくれるだろうし。出なきゃいけなかったら出ますけど、まず大人なんで、せっかく大人の第一歩ですから。判断を待ちたいと、表上は言わせて置いてください」

 -目指すものは。

 「勝ちにいきます。当然、勝ちにいきます。なので、プライベートで僕のことを知ってる選手たちもいますけど。僕のオンとオフがあるというのをみんなわかってるんで。そこは今度一緒にやっていく首脳陣の方々、球団の方々も理解していて。僕は使い分けはしません。監督として皆さんと向き合います。選手たち迷うんでね。これは仕事って部分に関しては、なかなか難しくて、アメリカナイズしたら、うまくいきそうなんですけど、実際アメリカでも難しいです。なので、迷わせないってことが重要でありますから。その部分では、兄貴分みたいなところがコーチにも幾数名かいますから。そこで担当分けしながら、みんなで主体的に動いてもらって、それを吸い上げる形で決断を下して、グラウンドで最高のものを出して他球団と勝負すると。今は計画、準備中で、まだ実行にはいってない」

 -ファンにメッセージを。

 「選手の間から4年経ちました。その4年間の間もSNS等々で本当にお世話になったし、タイガースファンだけに関わらず、たくさんの人と出会うことができて、社会人として大きく勉強することができました。なので、僕の中では経験こそ財産というふうに今回も学びました。なので、真っ直ぐ、愚直に真心を込めて、このチームを預からせていただいて、ともにタイガースの日本一を続けていきたいし、岡田監督が残した思いも、OBの方々が89年間残してきた思いというのをつないで、僕はまた次の世代につながなきゃいけないと思いますから。任された期間を全うするんで、皆さんもおじいちゃん、おばあちゃん、お子さんを連れて、球場に来て、テレビの前でもラジオを聞いてても、新聞読んでも、面白いなと言われるチームを作りにいきます。ぜひ、応援よろしくお願いします」

 -岡田監督からの言葉は。

 「今日の朝、ご連絡させていただきました。やっぱりすごく疲れているであろうところなんですけども、明るく気丈に『頑張れよ』というところで。『ご指導お願いします』ということをお願いしたら、『また必ずすぐ行くから』と。今は疲れてるところだと思いますから。元々、本当に大恩師ですから。僕にとっての一番の恩師で、これからもお世話にならなければいけない球団含めて、阪神タイガースというのは岡田監督であると言っても過言じゃないと思います。僕がここにいる以上間違いなくそうです、教え子なんでね。それを生かしながら、また疲れが癒えたら皆さんの前にも来てくれるだろうし、僕の後ろで支えてくれるんじゃないかと思います」

 -理想とするリーダー像は。

 「岡田監督です。やっぱり仕事なんですよね、プロの。だけど野球というもので少し誤解されがちで、アマチュアからずっとつながってくると、そのままいけるんじゃないかと。だけどやっぱり仕事の部分の指導とリーダーのするべきことと、部活動の部分とまた違うと思います。2軍でも違うと思います。僕はその組織の中での最高責任者になるわけなので、これは寄りすぎると良くない、その順番というのがあると思います。僕も社会に出て4年間たくさんの方と出会うことで、何か教えられたわけじゃないですけど、見ている中で感じることができた。岡田監督のもとで鍛えられたコーチ陣がいますから、教えを請うて頑張っていきたいと思います」

 -コーチとはどのような関係性を築き、どのようなことを求めていくか。

 「もちろん監督なので指示を出さなきゃいけないと思うんですけど、コーチに主体的に動いてもらう。コーチの立ち位置もあります。全員横並びではないので、その立ち位置を理解してもらうような動きを見せる。みなまで言わないことが非常に大事かなと。全部言うと結局全部聞くだけになるので、上からそれをしてしまうとおそらく選手までそういう動きになりかねないというところは危機を感じていまして、そういう意味で僕が抜てきされた、起用されたと思います。しばらく時間がありますから、何とか春までに仕上げたいと思います」

 ※(下)に続く

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