阪神・球児新監督 3失点の西純と椎葉を直接指導プラン 悩める若虎「自分も汗をかいて」「彼らのためを思えば」
「フェニックス・リーグ、阪神8-6DeNA」(18日、ひなたひむかスタジアム)
阪神の藤川球児新監督(44)が18日、宮崎県内で開催されている「みやざきフェニックス・リーグ」のDeNA戦(ひむか)を視察し、11月に高知県安芸市で実施する秋季キャンプで、西純矢投手(23)と椎葉剛投手(22)に直接指導を行う考えを示した。「自分も汗をかいて、やらせていただこうかな」と伸び悩む若手右腕の成長を促す。
悩める若虎に救いの手を差し伸べる。藤川新監督が安芸キャンプで西純と椎葉に、直接指導を施すプランを明かした。
「秋だからこそ、自分も汗をかいてやらせていただこうかなと思う」
選手の未来を預かる指揮官としての親心に他ならない。「彼らのためを思えば、やらなければいけない」と使命感を口にした。一方で、それは選手次第でもあると付け加えた。
「“実りの秋”にすると思い込んで来てくれれば思い切ってアプローチはかけられる。直接本人と話して受け入れれば、指導していこうと思う」
この日先発した西純は5回3失点。四回には10球連続ボールと制球を乱すなど安定感を欠いた。2番手で登板した椎葉は2回3失点。七回に安打と四球で走者をためて3ランを被弾した。
新指揮官への絶好のアピール機会を逸した右腕2人だったが、藤川新監督の注ぐ視線は温かかった。「課題はすごく見えた」としながらも「改善ができるなと、正直思った」と前向きに評価。具体的な改善点については「メカニックな部分。技術的なところ」と話すにとどめたが「次の春を違う形で迎えたいと思うことができたら、その練習はできる。違う姿になってくる」と断言した。
藤川新監督の発言を伝え聞いた西純は「どこにヒントがあるか分からないので、言ってもらえることはありがたい」と頭を下げた。22年安芸キャンプでも藤川SA(当時)から指導を受けており「いろんな経験のある方なので聞いてみたい」と心待ちにした。目標とする選手に藤川新監督を挙げていた椎葉も「ぜひお願いしたい」と続いた。
2日間の“火の玉視察”を終えた藤川新監督は収穫について「当然あった」と強調。「『監督』という役割は大切にやらなきゃいけないと改めて思った」と決意を新たにしたという。選手たちに向けて「冷めるな」「慣れるな」と言葉を残して、帰路に就いた。「最高の試合でしたね。来て良かった」。満面の笑みを浮かべたその目には、虎の明るい未来しか見えていない。