阪神・糸井嘉男SA 佐藤輝に「3割&30発」近大後輩に愛の指令 サボり癖監視「僕が今年追い込んどきます」

 糸井氏から「3割、30本」指令を受けた佐藤輝
 母校の近大でトークショーを行った糸井嘉男氏(撮影・今西大翔)
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 阪神OBでデイリースポーツ評論家の糸井嘉男SA(スペシャルアンバサダー)(43)が19日、母校・近大の「近大に帰ろう!近畿大学ホームカミングデー2024」で現役の学生やOB、OGら201人を前にトークショーを行った。ファンからの質問を受けて、後輩の佐藤輝明内野手(25)には打率3割、30本塁打を指令。球児政権でもSAとしてのサポートを約束し、期待の大砲の活躍を願った。

 ざっくばらんなトークショーも終盤に差しかかり、観客からの質問コーナーが設けられた。最後の質問者は糸井氏が自ら指名。「じゃあ、佐藤輝明選手のタオルを持ってる、彼女」。あえてだろう。佐藤輝の話題を呼び込むように、女性ファンにマイクが運ばれた。

 サトテルファンは優しい声で「佐藤選手のかわいいところと、これをしたらもっと伸びるのになというところを教えてください」と質問。“狙い通り”の展開にニヤッと笑い、この日一番の盛り上がりとなった。

 「かわいげないところがかわいいやん」。人柄を褒めた後、スッと真面目なトーンに変わった。「ちょっとサボり癖があるんで、僕が今年追い込んどきます」。少し厳しめの発言にも取れるが、それも期待の裏返し。「彼は本当にポテンシャルが高い選手。もっともっといい成績が残せる」。そう言うと、大胆に来季の数字を提示した。

 「来年は3割、30本を目指して、頑張ってもらいたいなと思います」

 今季は5月15日から6月6日までの2軍調整もあり、キャリア最少の120試合出場。打率・268はキャリアハイだったが、16本塁打とプロ4年目で初めて20本に到達しなかった。

 糸井氏は近大の後輩でもある佐藤輝を現役時代から気にかけてきた。引退後もシーズン中に食事に誘うなど、兄貴分的な存在。藤川新監督の下でも活躍してほしい。「監督が代わったことが彼にとって、いい方向に向くように。僕はSAという立場ですけど、何らかの力になれたら」。今後もサポートを約束した。

 糸井氏は3球団を渡り歩き、何度も監督交代を経験してきた。「監督次第で使われる、使われないも出てくる」。実際に佐藤輝は岡田政権で三塁起用に一本化。大きな転機にもなった。糸井氏も佐藤輝の実績と実力は十分に評価している。だからこそ、オフの過ごし方に目を光らせた。

 「この秋からやることをやれば、一冬越えたらもっとすごい選手になると思う。今の時期を大事にしてほしい」

 母校の近大で届けた熱い思い。観客からも佐藤輝への言葉には自然と大きな拍手が起こった。近大と言えば、マグロよりも佐藤輝となるように。2025年を豊漁の年にできるかは、オフの取り組みにかかっている。

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