阪神・小谷野打撃チーフ 今季全選手全打席チェックから貧打解消「サポートする側も勉強」 同学年・球児新監督支える

 会見を終え、笑顔で意気込みを見せる小谷野1軍打撃チーフコーチ(撮影・田中太一)
 会見後、笑顔でポーズを決める小谷野コーチ(撮影・田中太一)
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 阪神は21日、小谷野栄一1軍打撃チーフコーチ(44)、片山大樹1軍ブルペンコーチ兼BC(49)、金村暁1軍投手コーチ(48)、梵英心2軍打撃コーチ(44)、俊介2軍野手コーチ(37)の就任を発表した。5人はこの日、西宮市内で就任会見に臨み、自身初のセ・リーグとなる小谷野コーチは1、2軍全選手の今季全打席をチェックし、貧打解消へ課題を見つける考えを明かした。

 小谷野新コーチは、終始緊張の面持ちで言葉を紡いだ。今まで経験のなかった新しい世界。思い切って飛び込んだ強い決意を語った。

 「現役時代、セ・リーグを経験したことがなかったので、そういう意味では自分自身のチャレンジ。最初はできるかどうか考えましたけど、この機会を逃したらいつチャレンジするんだと。やるぞっていう気持ちです」

 16年間の現役生活では日本ハム、オリックスを渡り歩き、引退後は楽天、オリックスでコーチを務めたが、セ・リーグに足を踏み入れるのは初めて。「同学年で、藤川監督がやるからこそチャレンジしたいなと。もちろん勝つためにやれることはやりたい」。同学年の新指揮官だからこそ力になりたかった。

 昨年の日本シリーズで対戦した阪神打線の印象には「強くて魅力的なチーム。いやらしい、切れ目ないなと思ってました」と笑顔。ただ、今後の方針には具体的な発言を避けた。それも強い決意の表れだった。

 「一人一人の今年までの打席とか映像を全部確認してからじゃないと選手に失礼になってしまう。それぐらい選手も覚悟を持ってやってくるので、サポートする側も勉強してから取り組みたい」

 2軍も含め、今季チーム全選手の全打席を映像でチェックする考えだという。1軍は計5335打席、2軍は計5003打席と、気の遠くなるような数字だが、「じっくりオフシーズンを利用して。どこのチームにいても、もう一回確認するのは一緒だと思う」ときっぱり。今季の阪神は打撃低迷もあり、リーグ優勝、CS突破を逃した。選手の特徴、課題をしっかり把握し、貧打解消へとつなげていく。

 オリックス3連覇も支えた小谷野新コーチのモットーは「なるべくシンプルに、選手が悩まないように」。選手に寄り添い、一緒に解決策を見いだすスタイルだ。「コミュニケーションはしっかりとって、1人でも多く1軍で活躍する選手を出せたら」。初めてのタテジマに身を包み、最強打線をつくり上げていく。

 ◆小谷野 栄一(こやの・えいいち)1980年10月10日生まれ、44歳。東京都出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。創価から創価大を経て、02年度ドラフト5巡目で日本ハム入団。15年にFAでオリックス移籍。18年現役引退。打点王、ベストナイン(いずれも10年)、ゴールデングラブ賞3回(09・10・12年)。19年に楽天1軍打撃コーチ、20年からオリックス2軍打撃コーチ、野手総合兼打撃コーチなどを歴任。NPB通算1394試合で打率・264、71本塁打、566打点。

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