阪神・藤川新監督“しゃべくり始動”ナインに訓示「笑顔で勝負楽しめ」新体制初日はコーチ陣、選手と積極的談笑

 「阪神秋季練習」(22日、甲子園球場)

 阪神の秋季練習が22日、甲子園球場で始まり、藤川球児新監督(44)はコーチ陣や選手と積極的に会話を交わす“しゃべくり始動”となった。練習前の訓示では、笑顔で勝負を楽しむ姿勢の大切さも説いた。指揮官となって背番号22のタテジマのユニホーム姿も初披露。藤川阪神が第一歩を踏み出した。

 動く-。とにかく精力的に動いた。午前10時13分。まばゆいカメラのフラッシュに出迎えられ、藤川新監督がグラウンドに姿を現した。まずは右翼付近に広がった投手陣の円陣に歩み寄り、後方から耳を傾けた。練習が始まると、別メニュー調整の湯浅と言葉を交わした。安藤1軍投手チーフコーチ、金村1軍投手コーチらと談笑すると、今度は藤本総合コーチと梵2軍打撃コーチのもとへ。その後は両翼のポール間をランニングする野手陣に声をかけた。

 「シーズンインすれば『プレーヤーと監督』『スタッフと監督』という形になる。まずは『人と人』として話してみた」。藤川新監督は積極的なコミュニケーションの意図を説明した。その足は止まらない。才木や桐敷、伊藤将にも話しかけ、平田2軍監督とは20分近くも念入りに話し込んだ。フリー打撃中にはケージ後方から左翼方向に移動して、筒井1軍外野守備兼走塁チーフコーチとも膝を突き合わせた。

 岡田前監督はノックバットを手に一人で練習を見守ることがほとんどで、コーチ陣や選手に話しかけることはまれだった。動いて、話す。新体制初日にさっそく“球児色”が反映されたが「これは自分の性格。僕自身が(周囲を)分かる必要があるし、分かってもらう必要がある。その時間を惜しみなく使いたい。(会話は)嫌いなことではない」とした。

 練習前にはクラブハウスのトレーニングルームに選手、スタッフを集めて訓示した。「いかに熱く、秋季キャンプに入っていけるか。みんなに『ついてきてほしい』と伝えた」。さらに藤川新監督が強調したのが「笑顔」だった。

 21日のCSファイナルSの巨人-DeNA戦。九回に登板したDeNA・森原の笑顔や巨人・阿部監督の表情を「勝負を楽しんでいるかのような表情」と表現した。自身も勝負どころで笑みが漏れた経験があったという。勝敗の瀬戸際こそ「勝負の面白みであって、そこで踊ってくれるような選手」の出現を待ち望んだ。

 4年ぶりに復活した背番号22と合わせるかのように、22日に始動した。もちろん偶然だったが「そうやって楽しんでもらえたら」と笑った。覇権奪回を託された藤川阪神の船出。秋晴れの聖地は最後まで笑顔にあふれていた。

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