阪神・ドラ1伊原「自分の芯だけしっかり持って」新人王への鍵 まずは開幕から先発ローテ入り

 藤川監督のサイン入りのドラフト会議パスを手に笑顔を見せるNTT西日本・伊原(撮影・山口登)
 藤川監督(中央左)は1位指名した伊原陵人(中央右)らと談笑する(撮影・山口登)
 ドラフト指名あいさつに訪れた藤川監督(左)は1位指名した伊原陵人と笑顔で写真に納まる(撮影・山口登)
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 阪神からドラフト1位指名された伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が25日、京都府内のNTT西日本淀野球場内で藤川監督、宮脇編成ディレクター、畑山統括スカウト、熊野スカウトから指名あいさつを受けた。「投手像として一番理想」とする智弁学園の先輩・村上の背中を追いかけ、追い越し、左投手では球団史上初となる新人王を目指す。以下、伊原との一問一答。

  ◇  ◇

 (指名あいさつ会見)

 -実感はあるか。

 「初めて藤川監督とお会いして、実感が湧いてきた」

 -メディアの数も多く、注目が集まっている。

 「それでもやることは変わらないと思うので、自分の芯だけしっかり持っていればいい」

 -目標は

 「開幕1軍が目標になると思う。そこは一番の目標として頑張っていきたい」

 -(智弁学園の先輩である)村上から連絡は。

 「『なんでおまえが1位やねん』と愛のあるお言葉をいただいた。とげがある中に愛を感じた。これから村上さんの背中を追いかけたい」

 -村上はどんな先輩だった。

 「高校の時に初めて見た時は衝撃的だった。地面に当たるんじゃないかというところから胸に届いてくるような(伸びのあるボール)。ずっと目標にしていた」

 (囲み取材)

 -藤川監督との話で一番印象に残ったのは。

 「『迷いなくこれは使える』と思ったというふうにおっしゃってくれました。それは本当にうれしいなと思った」

 -村上が身長170センチを「盛っているんじゃないか」と疑っていた。

 「いや、それはないですよ(笑)。ちゃんと身体測定したんで。いや、少し盛ってるかもしれない」

 -ちなみに何センチ。

 「今年の会社のやつでも170・4(センチ)とかだった。たぶんこれ以上伸びることはない」

 -2度目の入札で1位も関係ない。

 「そもそも何位で行こうが関係ないと思っていた。たまたま順位が1位ということで、それはうれしい話。6位だろうが1位だろうが、やることは変わらない」

 -開幕から先発ローテーションに。

 「そうですね。そこにいかないと新人王なんて到底たどり着かないと思う。そこは一つ鍵かなと思う」

 -伊原には話す能力がある。

 「頭の中で物事がきちんと進んでいる。思考とともに物事を進めるということが重要。ウチではそういう選手が1軍に多い」

 -会話の中で印象に残った言葉は。

 「内側から出てくる言葉の強さがあった。おそらく『ピッチャー伊原』としての言葉。自尊心を既に持っているという意味では(発展)途上ではない、ある程度(完成形を)作り上げてきている。だから最初から新人ぽさはないかもしれない。それがいいところ」

 -大商大では指名漏れ。その経験も生きる。

 「会見でも村上(頌樹)のことを言ってましたが、いいものを見てきたんだなと。マックス(最大値)を上げていく時に、きちんと技術に取り組んでいるので根拠になっている。『投球のイロハ』というのがある状態で土台が上がってきた。珍しいなというか、なかなか会えたタイプではない」

 -甲子園での秋季練習では椎葉を指導した。

 「おそらく感覚でやっていたはず。プロで行う投球動作に直結する動きができていない」

 -分かりやすく釣り竿を振る動きに例えた。

 「いくつか表現を出した中で、彼がそれが受け取りやすかった性格、性質だということ」

 -椎葉が釣り好きと知っていたか。

 「面白いですね(笑)いやいや、面白いですね」

 -釣り竿の動き以外の例は。

 「本人が『しなり』をイメージができたのが、その部分(釣り竿)だったんじゃないですか。西純矢にしても森木にしても、野球をもう一回しなきゃいけない。競技者、アスリートをしようとしているんですけど、まず野球を覚えないといけない」

 -打者との駆け引きとか対戦のことか。

 「対戦までいけていない。自分が納得するためにやっているところがある。そういうところを、きれいに水を流してあげるという作業になると思う。この秋が彼らの大きな勝負になるんじゃないですか」

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