阪神・ドラ1伊原 0封“虎デビュー” 11月1日初戦の社会人日本選手権へ順調 虎党の声援「全部プラスに」
阪神からドラフト1位指名された伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が28日、京セラドームで行われた「第49回社会人野球日本選手権大会」開幕前記者会見に出席した。会見前にはオープン戦・三菱重工East戦(NTT淀総合運動場)に登板し、1回2奪三振無失点と上々の“虎デビュー”を果たした左腕。社会人日本一を手土産にプロの世界に挑むことを誓った。
大忙しのドラ1が圧巻の投球を披露した。12時開始のオープン戦・三菱重工East戦。伊原の出番は四回に訪れた。2番手でマウンドに上がり、先頭は二ゴロに打ち取った。次打者に右前へはじき返されたが、ここからが見せ場だった。
左打者を外角低めのカットボールで空振り三振。続く右打者はツーシームを4球連続で投げ込み、フルカウントから高めの直球でバットに空を切らせた。2者連続三振。「高めでファウルを取れるところが今年のいいとこだったので。大きい収穫」と手応えをにじませて“虎デビュー”を飾った。
登板後は会見が行われる京セラドームへ。ドーム内の満員を思い描き、「多くの人に応援してもらえるってことはありがたい」と観客の声援を心待ちにした。ただ「オープン戦でも大会でも、自分がやることは変わらないので」と平常心を貫く。
関西での開催ということもあって熱烈な虎党が足を運ぶことも予想される。「全部プラスに捉えて、自分の力に変えられればいい」。前向きに捉え、「社会人野球は全力プレーがあって面白い。素晴らしいものなので、仮に自分がきっかけとして見てもらえるならありがたい」と社会人野球への愛全開。ファンを増やす勢いで魅力を伝えるプレーを誓った。
「自分的にどうというよりかは、とにかくチームが勝てるようにというところが一番大きい」とすでに高いプロ意識も見せた左腕。NTT西日本のユニホームを着る公式戦は最後となる。「目標はもちろん日本一。一戦一戦自分のできるパフォーマンスをしたい」。日本一を手土産に、虎入りを果たす。