「阪神秋季キャンプ」（７日、安芸）

　阪神・藤川球児新監督（４４）が率いる新生猛虎の秋季キャンプが、高知県安芸市で行われている。コーチングスタッフも一新されたとあって、インタビュー企画「新コーチに聞く」がスタート。今年の第１回は、３年ぶりにチームに復帰した金村暁投手コーチ（４８）が登場する。今季成績が振るわなかった実績組の復活の手助けと、新戦力となりえる原石の発掘を、同時に進行中。投手力強化への思いを２回にわたって激白する。

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　－３年ぶりに復帰。前回と比べて印象は。

　「このキャンプは若手ばっかりなので、僕が抜けた２年の間に入ってきた新戦力というのが、たくさん見られているので楽しいです」

　－新体制でのスタート。

　「素晴らしいと思います。秋季練習では、監督が『ちょっとコーチ陣に任せます』という感じだったんですけど、だけど実は違っていましたね。選手とバンバン、コミュニケーションを取りながらいい距離感を保ちながら、すごく雰囲気もいいですし。まずコーチと監督の風通しがすごくいいというか、コミュニケーションを取ることを大事にされている方なんで、すごくやりやすい環境かなと思います」

　－ブルペンで監督とはどういうやりとりを。

　「もちろん技術的な部分で、監督と僕が意見をぶつけ合って、一致したものを教えるというか。まあ、だいたい一致しているんですよね。なるべく簡潔に同じところを指摘していったほうがいいよね、というのを安藤コーチとは話したりしています」

　－藤川監督になって現役時代と印象が変わったりは。

　「ちょっと変わるのかなと思ったんですけど、まったく変わっていないです。すごくよかったと思います、僕は」

　－藤川監督とは敬語で。

　「監督と言いながら、ちょっと“タメ語”といったらおかしいですけど。野球の話の時は敬語ですね。食事会場で乾杯をしているときは普通に。ただ、呼び方は監督。そこのリスペクトだけは間違えないように。グラウンドでは敬語です。プライベートは普通に先輩、後輩という感じになってしまっても、お酒を飲みながらでも仕事の話になってるし、そうなった場合は敬語になっています、自然と」

　－藤川監督から具体的に託されたことは。

　「僕の考えを全て知っているんですね、監督は。僕が監督から教わって中継ぎの運用をやっていたので。お互いに考えが一致しているということです。僕は最初に『監督のやりたいようにやってほしい』と言ったんだけど、『いや、やんないです、全部任せます』と言われて。そのぐらいお互いの考えが一致していると、僕は捉えています」

　－投手コーチとして意識するところは。

　「もうやっぱり監督のため、選手のためなんで。勝つことが求められてるチームだし、そのための戦力を１人でも多く作り上げたいっていうその一心ですよ」

　－今年の先発は固定された感じがあったが、来年はいったんフラットに。

　「そういう話を選手にもしました。前までいたメンバーっていうのは、やっぱそういう固定観念で見てしまったりするんですけど、監督も僕もフラットな感じで見てるので。そうじゃないと選手がモチベーション上がんないと思いますし。やっぱ一緒のスタートラインからスタートさせるっていうのが大事かな」