阪神・片山大樹ブルペンコーチ ボール受けて確かめる ブルペン捕手時代のスタイル崩さず
阪神・藤川球児新監督が率いる新生猛虎の秋季キャンプが、高知県安芸市で行われている。コーチングスタッフも一新された。インタビュー企画「新コーチに聞く」は片山大樹ブルペンコーチ。引退後はブルペン捕手としてチームを支えてきたが、立場が変わって臨む。
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-コーチ兼ブルペン捕手という立場に変わった。
「めちゃくちゃ実感しています。今の時点でもうすでに。ブルペンキャッチャーという立場では、普通に受けて選手のサポートをする。手伝ってあげるっていうことだけしか考えてなかったんですけど。コーチという立場になったら、周りの選手との兼ね合いとか、いろいろ他のコーチとも話をしながら、コミュニケーション取ってやっていくという。その辺は全然違うし、実感しています」
-今までと選手に伝えることも変わってくる。
「今までもガンガン言ってましたけど。コーチという立場で言葉も重さが変わってくると思う。冗談っぽく、去年までやったら言っているのも、選手は真剣に捉えてくるんで。しっかり、見てあげるっていう。選手を見てあげるってことはしっかりしてます。今まで以上に」
-藤川監督とは現役時代からすごく長い付き合い。藤川監督から学んだことを選手に伝えやすいということはある。
「もちろんあります。監督とは『この選手はこうだよ』とか、『この選手こうなってないですか』とか。そういう会話は監督とはしている。コミュニケーションはすごく取りやすいですし、選手にも伝わりやすい状況だと思っています」
-ある意味、監督の目になっている。
「目とはなりませんね。口となるんですかね。目は監督がしっかり持ってるんで。そこを伝えるスピーカーとか。監督はいろんなことが見える人なんで。僕らが気づかないことも気づく。そういうところは、すごい自分も勉強になるし。もっと選手に伝えていきたいなと思ってます」
-立場が変わっても、これまでのスタイルは崩さない。
「崩さないですね。僕はやっぱり自分で受けて確かめたい。手で感じるものとか、ボールを見て感じる強さとかは一番ピッチャーにとって大切な部分かなと思う。ここ(ベース上)で勝負しているので。175キロぐらいのピッチャーが出てきたら辞めますけど(笑)。160キロそこそこならまだまだやります」
-引退前、引退後で藤川監督が変わったことは。
「いろいろ本を読んだりとか、知人とかに会ったりして人生観が変わったというのは言われていました。『現役時代に見れなかった景色が見れてすごい勉強になっている』と。野球の話ばかりしていたのが、人生の話とか。早くたばこをやめろとか」
-今季からチームが禁煙になった。
「動きがスムーズになったと思います。ちょっとたばこ吸っての2、3分を省いて、次のメニューにスパッといける。めちゃくちゃ効果がある。練習のリズムもよくなって。ちょっとそれは驚いていますね。自分もちょっとやめようかなとこの頃は思い始めています」
-現役時代と同じく藤川監督を支えていく。
「もちろん。監督の思い描く野球をしっかり把握して選手に伝えていくことが大事になってくる。勝つために、シーズンでいったらデータ収集をやったりだとか。1軍の選手の調子が悪くなる前に対処してあげるとか。調子悪くなってしまったらもう遅いんでね。その前にどうやってアドバイスしていくか。やっぱりチームが一つになって戦っていかなあかんので。その辺は多分うまい監督やと思うんで、僕らも付いていって。しっかり共有して考えを、やっていきたい」
◇片山 大樹(かたやま・だいき)1975年2月24日生まれ、49歳。山口県出身。現役時代は右投げ右打ちの捕手、内野手。徳山商から92年度ドラフト4位で阪神入団。00年に現役引退後、ブルペン捕手としてチームを支えた。1軍出場なし。