阪神・糸原FA権行使せず残留 左の代打の切り札、変わらぬタイガース愛 「もう一回優勝、日本一味わいたい」

 残留を表明し、会見する糸原(撮影・石井剣太郎)
 残留を表明し、取材に応じる糸原(撮影・石井剣太郎)
残留を表明し、取材に応じる阪神・糸原健斗=甲子園球場(撮影・石井剣太郎)
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 阪神・糸原健斗内野手(32)が12日、西宮市内の球団事務所で取材に応じて、国内フリーエージェント(FA)権を行使せずに、残留することを発表した。今季、チームでは新たに4人が国内FA権を取得したが、最初の残留表明となった。単年契約で年俸は現状維持の7000万円(金額は推定)。

 “左の代打の切り札”は変わらず、猛虎のために力を尽くすことを決めた。「やっぱりこのチームが好きですし、このチームでもう一回優勝、日本一というのを味わいたいなと思って決めました。ずっとお世話になっている球団ですし、一番はタイガースっていう思いはあったので」。タテジマへの愛着が決断へ背中を押した。

 今季は主に代打で出場し、打率・216、9打点。個人的にも決して満足のいくシーズンではなかった。球団からは複数年契約の提示もあったが、「ふがいない成績が続いているので。来年が本当、分岐点というか勝負の年」と単年契約を選択。「チームで与えられた仕事をしっかり全うできればいいかなと思います。来年頑張って、チームに恩返しというか、感謝というのもあるので」。役割を自覚しつつ、レギュラー再奪取にも「ユニホームを着ているうちは、そこは目指すところ」と意欲を示した。

 藤川監督にも報告済みで、「『一緒に頑張ろう』という言葉をいただいたので、チームのためにやっていきたい」と発奮。「チームひとつになって、監督を胴上げできるように、そしてファンの方々とあの喜びを、あの光景を一緒に分かち合いたい」。覇権奪還へ腹はくくった。来季もここ一番の場面で、背番号33の存在感が放たれる。

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