阪神・井坪 ラスト紅白戦でV撃!藤川監督も絶賛、巨人・浅野に「見劣りすることがない」 開幕1軍「可能性ある」
「阪神紅白戦、白組2-1紅組」(16日、安芸市営球場)
阪神・藤川球児監督(44)が16日、紅白戦で決勝適時打を放った2年目の井坪陽生外野手(19)を絶賛した。走攻守すべてそろっている点を挙げ、同学年の巨人・浅野にも「見劣りすることがない」と評価。キャンプを通して名前を挙げてきた指揮官は、戦力となることに期待を寄せ、来季の開幕1軍の可能性も示唆した。
すっかり藤川監督の秘蔵っ子だ。秋季キャンプ最後の紅白戦の最終回。指揮官が心を奪われたのはやはり19歳の新星だった。1-1で迎えた五回2死二、三塁。後攻・白組の「6番・中堅」でスタメン出場した井坪に打席が回った。フルカウントからの6球目、佐藤蓮の124キロスライダーをきれいなセンター返し。勝ち越しに成功する決勝打となった。
9日の紅白戦でも先制適時二塁打を放った井坪について「能力が高い」と絶賛していた指揮官だが、この日も賛辞が止まらなかった。
「走塁、それから守備、打撃でも非凡なものがありますからね」
三拍子そろった逸材にほれぼれ。続けて宿敵のホープの名前も挙げ、期待値の高さを明かした。
「巨人の浅野選手ですか、同級生ですかね。なんで彼も感じるところがあるだろうし、自分としては見てても見劣りすることがないと思ってますから」。ドラフト前には「東の井坪、西の浅野」と注目されていた同学年の2人。浅野は今季1軍の舞台でも活躍した一方、井坪はまだ1軍昇格は果たせていない。それでも指揮官は浅野に劣らない能力の高さに太鼓判を押す。
今季は中堅・近本、右翼・森下が固定され、左翼も前川を筆頭に井上、野口とライバルは多い。ただ、藤川監督は「他の選手との兼ね合いはありますけれど、ポジションが三つある外野ですからね。そういう意味では、可能性はあるかもしれないですね」と話し、開幕1軍メンバーに名を連ねる可能性も示唆した。
井坪は浅野に関して「意識はしてない」ときっぱり。ただ、「自分が1軍で活躍できるようにやれればいいかな。期待にしっかり応えられるように」ともちろん見据えるのは1軍の舞台だ。自身の考える強みも「走攻守」。今キャンプでは「アピールに関してはできたかな」とうなずいた。
「競争は全く考えてないです。戦う上で必要な戦力かどうかなんで」と藤川監督。来季、高卒3年目を迎える新しい力がチームのピースとなることに期待を込めた。