阪神から育成ドラフト３位で指名された早川太貴投手（２４）＝くふうハヤテ＝が１８日、静岡市内のホテルで入団交渉に臨み、支度金３００万円、年俸３００万円で合意（金額は推定）。公務員で培った効率的思考で早期支配下を勝ち取り、「長いイニングを投げられる」先発を目指す。

　くふうハヤテ入団前には、北海道の北広島市役所の職員として勤務。就職と同時に、クラブチームの「ウイン北広島」に加入した上で、市役所の軟式野球チームの練習にも参加していた。

　市役所のチームでは、週に２日行われる全体練習で午前３時に起床、４時半からキャッチボールやピッチング、自主練習で５時にグラウンドで練習するという超ハードなスケジュール。「朝がとにかくきつかった」と勤務前時間の有効活用に励んでいた。限られた時間での活動を経験したからこそ「時間の大切さ、やることの優先順位を決めて、何が必要か考えながらやるのは、今でも生きてる」と糧になっている。

　「支配下に上がって１軍で活躍できるように」と早川。理想の先発でロングイニングを任されるようになるため「体力的なところをプラスで」と、走り込みなどで強化を図り、準備を整える。

　◆早川　太貴（はやかわ・だいき）１９９９年１２月１８日生まれ、２４歳。北海道江別市出身。１８５センチ、９５キロ。右投げ右打ち。投手。小学３年から東大麻グランドキングスで野球を始める。北海道大麻を経て小樽商大に進学。卒業後は北広島市役所に勤務しながら、ウイン北広島でプレー。今季はトライアウトでくふうハヤテに入団し、ＭＡＸ１５１キロの直球を武器に２５試合４勝７敗、防御率３・２２の成績を残した。２４年度育成ドラフト３位で阪神が指名。